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2007年ベストアルバム(コメント付き)

皆さま、あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、年末に速報でお伝えしたベストアルバムを コメント付きでお届けします。単純に聴いた回数が多いものを優先した結果、多くの良盤・佳作がランク外になってしまいました(その辺はコメントで補足しま す)。ベストテンは生ものなんで、選ぶタイミングによって顔ぶれが入れ替わるのが悩ましいところです(同時に楽しくもあるのですが)。

ということで、以下 長文ですが、よろしくどうぞお付き合いください。なお再発盤については、後日アップできるようにしたいです。

◆ベストアルバム

Wilco_sky

1.WILCO/Sky Blue Sky
2.GALACTIC/From The Corner To The Block
3.木村カエラ/Scratch
4.スクービードゥー/トラウマティック・ガール
5.ALICIA KEYS/As I Am
6.RUFUS WAINWRIGHT/Release The Stars
7.AI/Don't Stop A.I.
8.KEVIN JOHANSEN+THE NADA/Logo
9.曽我部恵一/ラブシティ
10.V.A./Endless Highway:The Music Of The Band

Galactic_s2 Kaela_s(2)3 Scb_t4 Alicia_s5
Rufus_rts_s6 Ai_s7 Kevin8 Skb_lc9
Endlesshighway_s10  Chebadjamila次点  Hosono_fs1947_s特別賞

*次点
・CHEBA DJAMILA & LIBERTE/Enregistrement Public Au Festival Les Escales Saint-Nazaire,France 2005
・THE WHITE STRIPES/Icky Thump
・PRINCE/Planet Earth
・土岐麻子/Talkin'+TOKI ASAKO REMIXIES WEEKEND SHUFFLE
・FIONN REGAN/The End Of History
・PAUL McCARTNEY/Memory Almost Full
・THE MOONEY SUZUKI/Have Mercy
・UA/Golden Green
・JACK PENATE/Matinee
・AMY WINEHOUSE/Back To Black
・BRYAN FERRY/Dylanesque
・ハリー細野&ザ・ワールド・シャイネス/Flying Saucer 1947

◆特別賞
・BOB DYLAN
・細野晴臣
・FATS DOMINO
・植木等
・阿久悠



【総 評】2007年は例年に増してベーシックなロックやファンキーな音に、耳が、心が吸い寄せられた一年だった。ある意味原点回帰の年だったと言えるかもしれ ない。これにはライ・クーダーやボンゾ・ドッグ、スライなどが紙ジャケで再発されたり、秋口にツェッペリンやアレサが複数出たりといったことも少なからず 影響していると思う。またベストテンには入っていないが、個人的にはボブ・ディランと細野さんの年だったと言っても過言ではなく、彼らの音楽および彼らに つながる過去・現在の音楽、その深さと広がりに改めて感じ入った年でもあった。

Jh_civil_s 【ロック】まずはアメリカから。1位のウィルコは歌心溢れる傑作で、音響的なものを通り抜けたあとに見える風景を提示してくれた。21世紀アメリカン・ ロックの金字塔だという思いは依然変わらない。ルーファス・ウェインライト(6位)は彼にしか辿り着けない高みに到達していた。敬愛するザ・バンドのトリ ビュート盤(10位)は愛情に溢れる好盤だったが、なかでも印象に残ったのはジョー・ヘンリー(日本盤ボーナスディスクの最後)。彼は新譜 "Civilians"(写真左。トム・ウェイツのファンなら間違いなく1曲目でノックアウトされる傑作。ただ聴き込み不足でやむなく選外に)や上述ルー ファスの親父ラウドン・ウェインライト3世のプロデュースでもいい仕事をした。

Ws_icky_s ベストテンから漏れたものにも収穫が多かった。勢いのあるところではホワイト・ストライプス(写真左)とムーニー・スズキ。ともに過去のロック遺産に敬意 を払いつつ、自分たちの音を出していて清々しかった。ベテラン勢も健在で、ライ・クーダー、ニール・ヤング、ジョン・フォガティ、ブルース・スプリングス ティーン、ジョニ・ミッチェルはみんな期待通りかそれ以上の作品を出してくれた。またフィッシュボーンやウィーンが久々に「らしい」作品を出してくれたの は嬉しかったし、サーストン・ムーア、TMBG、CAKEのB面集も彼らの持ち味が発揮されていたと思う。トリビュート盤ではジョニ・ミッチェル(スフィ アン・スティーヴンス、プリンス、ジェイムス・テイラーなどが印象的)とファッツ・ドミノ(彼の偉大さをひしひしと感じた2枚組)をよく聴いた。

Fionn_s_2 相変わらず購入のメインはアメリカン・ロックだったが、珍しくブリティッシュ・ロックもよく聴いた。ポール・マッカートニー("See Your Sunshine"など彼ならではのメロディセンスに感激)、レイ・デイヴィスといった大ベテランから、ジャック・ペニャーテ、ランブル・ストリップス、 エイミー・ワインハウスなどの若手に至るまで、なかなかの佳作が多かったように思う。今後期待の新人としては、FIONN REGAN(写真左)とザ・ヘヴィーを挙げたい。前者はニック・ドレイクやロン・セクスミスを彷彿とさせるSSWで、"Be Good Or Be Gone"のPVもセンス良かった。後者は僕の中でレッド・ツェッペリン再評価の波が来ていたことも手伝い、前述のホワイト・ストライプス(タイトル曲な んか、もろツェッペリン)とともに愛聴した。

Prince_pe_s 【ブラック】 さほど枚数は買ってないが、当たりが多かったように思う。まずソウル/ファンクから。ギャラクティック(2位)は年末に見たライヴも最高だったし、まさに カッコイイグルーヴのお手本。アリシア・キーズ(5位)は有無を言わさぬ存在感や風格があった。オーラ出てます。曲単位でいちばん聴いたのはプリンス(写 真左)の"Guitar"。これぞ殿下の真骨頂。アルバムも90年代以降ではいちばん好きだった。続いてヒップホップ。期待したコモンとカニエ・ウェスト はともに前作が好きすぎて辛口の点に。カニエ関連でよく聴いたのは、Q-Tipの従兄弟であるコンシークエンスの方だった。最後にクラブ・ジャズ系。新人 のビッグ・オルガン・トリオがグルーヴィーで、ソウライヴよりもロック寄りの音に盛り上がった("Road Rage"はヤバイ)。

Baobab_s 【ワールドミュージック】こちらは2006年よりも購入枚数が増えた反面、聴く密度が薄まってしまったようにも思う。とは言え、少なからず愛聴盤もあっ た。ランクインしたのはアラスカ出身・アルゼンチンのSSWであるKEVIN JOHANSEN(8位)だが、圧倒的迫力の女傑シェバ・ジャミラ(次点写真)とどちらにするか最後まで迷った。他によく聴いたのはホルヘ・ドレクスレル とラルフ・タマール。個人的には「砂漠のブルース」よりも南米方面の音の方がしっくりときた一年だったかな。オーケストラ・バオバブ(写真左)は早々に日 本盤(FB/DJさん解説)を購入していながら、年末ギリギリまできちんと聴けなかったので泣く泣く選外に(もっと早く聴いてたらなー)。こういうのが出てくるから、ワールドミュージック好きはやめられない。

Um 色んな方が絶賛しているティナリウェン、アコーヤ・アフロビート、アブダル・マリックは、そのクオリティの高さに感心しつつも、残念ながら愛聴するまでは 聴き込めなかった。どれかはベストテン入りしてた可能性もあるんだけど…(今アコーヤを聴き返したら、やっぱりめちゃくちゃカッコイイです・苦笑)。最後 に。2007年に10周年を迎え、ついにレーベルも始動したエル・スールに はいつも通り大変お世話になりました(もちろん並み居る常連さんには及びませんが)。再発や旧作も含め、買ったものにハズレなし(写真左はお盆に購入した タイのUM NANTIYA)。あまり大きな声では言えませんが、お馬鹿でキャッチーなものをたくさん仕入れてもらえるとさらに嬉しいです。ということで、今年もお世 話になります(笑)

Toki_talkin_s 【日本】ベテラン、若手とも総じて楽しめた。特に今までノーマークだったカエラ嬢(3位)は歌・曲・演奏ともにハイクオリティで驚いた。ライヴが素晴らし かったこともあり、2007年度のポップ・アイコン的存在だった。女性ヴォーカルではAI(7位)、土岐麻子(写真左)、UA、中納良恵、YUKIもよく 聴いた。マガジンで1位だったBENNIE Kは前作の方が好きだったので選外としたが、"Satisfaction"のバグパイプは衝(笑?)撃的だった(シングルとは別アレンジ)。スクービー ドゥー(4位)はミニアルバムだが、あまりにも素晴らしいファンク・ロックだったんで半ば強引にランクイン。曽我部くん(9位)は年初に聴きまくったのと ("WINDY"は名曲)、夏に出たアルバム"blue"との合わせ技で。今の気分だと、代わりに細野さんを入れても良かったかなとは思うけど。選外のア ルバムにも曲単位で気に入ったものが多かった。せっかくなんで、10曲選んでみると(以下、購入順)。

・東京スカパラダイスオーケストラ「Walk Between Raindrops」
・m-flo loves 日之内エミ&Ryohei「Summer Time Love」
・VAN DYKE PARKS「イエロー・マジック・カーニバル」
・リトル・クリーチャーズ「ハイスクール・ララバイ」
・口口口「北京ダック」
・アルベルト・シロマ with カルロス菅野ラテンオールスターズ「バン・バン・バン」
・UA「Love Scene」
・ハリー細野&ザ・ワールド・シャイネス「Sports Men」
・Eccy feat.The Reservoir Voxx「Monochrome Searchlight」
・土岐麻子「夢で逢えたら(Takeshi Nakatsuka Remix)」

"Satisfaction" が入ってないけど、まぁ気にしない。しかしこうしてみるとカバーが大半を占めてるよなぁ。今年はガツンと来るオリジナル曲を、できれば歌謡曲/J-POP のフィールドで聴きたいもんです(口口口あたりがアイドルと組んだら面白いと思うんだけど)。



以上、最後まで長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。今年もできるだけ色々オススメしていきますんで、どうぞよろしくお願いします。