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[CD] 最近のオススメ(女性ヴォーカル編)

まだまだ寒い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。先日のこと、庭がチーチー騒がしいので出てみると、花の蜜を吸いにメジロがやって来てました。家にある紅梅・白梅がちらほら咲き始めたり、周りで花見の話がぼちぼち出始めたり。そんなこんなで、もうすぐ春ですねぇ。

さて本題。思いのほか反響のあったジョアンナ・ウォンに続けて、今回もオススメの女性ヴォーカルをご紹介します。以下、よろしくどうぞ。

Annettlouisan_te(2)
ANNETT LOUISAN/Teilzeithippie

まずはタワレコでプッシュされていた独ポップシンガーの新譜(これが4枚目とのこと)。ヨーロッパ映画のワンシーンみたいなジャケに惹かれ試聴→購入。キュートな声質のせいか、ドイツというよりもフレンチっぽく聞こえるのが面白い(何を歌ってるのかは全然分かりませんが…)。

中身の方は、予想以上に(失礼!)聴きどころが満載。ビートルズのカバー?と一瞬間違うポップなM-2、ほんのりレトロ・ジャズなM-4、ホーン・アレンジがツボに入る情念のサイケ・ポップ歌謡M-5(歌詞の内容は不明ながら、メロディが歌謡曲っぽいため日本語カバーが出たら売れそう)、シングルカットされておりアルバム中最もキャッチーなM-8、ヨーロピアンな香り漂う小粋で可愛いタイトル・チューンM-9、フォーキー・サイケなM-10、グルーヴィーなモッド・ロックM-11、といった具合。

これらヴァラエティに富む楽曲群とキュートな声が最大の魅力だけど、米国ルーツ音楽が随所で隠し味的に入っているのもポイント高し。また上述以外の地味な曲も結構良かったりして、売れ線ポップスでしょと簡単に片付けられない感じがニクい。欧州ポップス・ファンはもちろん、米国SSWやアコースティック・スウィングの愛好家、そしてエゴ・ラッピン好きにまで幅広くアピールするだろう好盤。今のところ今年いちばんの掘り出し物(地域的にもダークホースだし)。オススメ!

http://www.myspace.com/annettlouisan



8songs(2) 8more(2) Toki_touch_s
・LUCY WAINWRIGHT ROCHE/8 Songs
・LUCY WAINWRIGHT ROCHE/8 More
・土岐麻子/TOUCH

お次も最近タワレコで購入したCD。ルーファス・ウェインライトの異母妹(父親はもちろんラウドン・ウェインライト3世)が'07年と'08年にミニアルバム(ともに8曲入り)を出してたなんて、今までまったく知らなかった(ひっそりリリースし過ぎ…)。このルーシー嬢は透明感溢れる歌声が魅力的で、特にフォーク/トラッドの影響を受けたオリジナル曲に彼女の持ち味が反映されている。

また、フリートウッド・マック "Everywhere"、ブルース・スプリングスティーン "Hungry Heart"(CDではPart-2もあり)など聴き逃せないカバーが収録されているのもポイント。こういう王道(すぎる)カバーをしっかり自身のものとしているのは頼もしい限り。ルーファス、マーサと来て、このルーシー。やはりこの一族からは今後も目が離せない。インディ・レーベルからの(かなりハンドメイドっぽい)リリースにつき、興味のある方はお早めにどうぞ。

http://www.myspace.com/lwrlwr

最後は、現在僕が最も好きな女性シンガーである土岐麻子さん(タイミング逃し紹介が遅れました)。相変わらず声良し、曲も安定して良しの好盤。今作は春を先取りしたような軽やかポップの印象で、話題になった衣料メーカーや車のCM曲はもちろん、堀込泰行氏(キリンジ弟)とのデュエットも収録されている。ただ、音がフワッと軽めで、時々80年代AORを聴いてるような感覚に陥る(そういう狙いだとは思うけど)。この辺は好みが分かれるかもしれないなぁ。

http://tokiasako.com/



最近入手したヴァン・モリソンのライヴ盤("Astral Weeks"40周年ということで全曲やってます)、ベイルートのEP2枚組(意外なピコピコ打ち込みもあり)、ノーマン・クックの新プロジェクトTHE BPA(デヴィッド・バーン、イギー・ポップ、マーサ・ウェインライトなど豪華メンツが参加)など、紹介したいのは他にもありますが、またの機会ということで。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。


[CD] ジョアンナ・ウォン(王若琳)、待望の2nd

Jwang_2nd(2)  IMG_1525 ←拡大可
JOANNA WANG/Joanna&王若琳

ブラッサム・ディアリーのCDを買おうと先日タワレコに寄ったところ、ジョアンナ・ウォンの新譜が大々的にディスプレイされててビックリ。流行りのアジアン・ポップスを普段まったく聴かないんで、リリース情報も事前に入手しておらず。よって、嬉しさ2倍の買い物となった。



本ブログの2008年ベストアルバム(ワールドミュージック編)で見事3位にランクインしたデビュー作から、ほぼ1年という短いスパン(日本盤発売からは8ヶ月しか経ってない)でリリースされた2ndは何と2枚組。しかも僕が購入したのは通常版とは違う「香港プレオーダー版」なるもので、4曲入りのボーナスCD+PV1曲入りのDVDがおまけで付いてた(上掲写真右・下3つがボーナス関連)。かなり得した気分。

肝心の内容だけど、相変わらずいい!彼女の声は本当に素晴らしいし、期待に違わぬ充実ぶりに嬉しくなってしまった。まずDisc-1からコメントすると。冒頭の"Tikiville"はハワイアン風のスティール・ギター(カントリーっぽくも聞こえる)がフィーチャーされた、タイトル通りTikiでエキゾな南国風味(これでいきなりヤラレた)。2曲目はシェリル・クロウ的ロック、5曲目はボードビル調、ラストはノスタルジック中華歌謡、といった具合に1stよりも音楽的な幅が広がっているのを実感できる。ちなみにジョアンナ嬢は半数以上の作詞とほぼ全曲(ラスト曲のみクレジットなしにつき不明)の共同プロデュースを担当。

Disc-2は「"The Adult Storybook" by New Tokyo Terror」というストーリー性あるコンセプトアルバム仕立て。RY COODER "My Name Is Buddy"に付いてたのを簡略化したような歌詞カード兼ブックレットが付属(猫が主人公らしきのも同じ)。音的にはDisc-1よりもストレートな感じの曲が多い印象。ただ、どちらもそれぞれの味わいあり。ちなみにこちらは全曲ジョアンナ嬢の作詞・作曲。

ボーナスディスクには聴き逃せないカバーを2曲収録。ポール・サイモン「恋人と別れる50の方法」と、"We've Only Just Begun"(ロジャー・ニコルズ=ポール・ウィリアムス作の名曲。カーペンターズのカバーが有名)がそれ。まだ20歳とは思えないカバーのセンスに何だか嬉しくなる。70年代のSSW/ポップスがホントに好きなんだろうなー。なお前述Disc-1にはドン・マクリーン"Vincent"のカバーもあり。

とまぁ、聴きどころ満載のこの新譜でさらにファンを増やしそうな気がする(特にワールドミュージック愛好家以外で)。隠れ家っぽいカフェで流れてたらとてもハマりそうだし。引き合いに出されることの多いノラ・ジョーンズ、アン・サリーあたりが好きな人はぜひ。もちろん女性SSW好きはマストでしょう。個人的には、新たな時代の傑作誕生と言いたい。



http://www.youtube.com/jeminijem

ところで最近までまったく知らなかったんだけど、YouTubeに彼女のギター弾き語り動画がわんさとアップされていた(これで左利きだと判明)。しかも自分の部屋らしきところで、普段着のままで(部屋が散らかってる様子もばっちり分かってしまう・笑)。これ、間違いなく本人だよなぁ。本人がアップしてるのかは?だけど(いったん全部削除されたという情報もあり)。こんなintimateな映像観たら、ますますファンになるわな。

さて肝心の中身だけど、秀逸なカバーが多く楽しめた(オリジナル曲もたくさんあり)。ドアーズ"People Are Strange"とか、スティーリー・ダン"Peg"とか、トーキング・ヘッズ"Burning Down The House"とか、ロックオヤジのツボを突く選曲。とても20歳(収録時はおそらく10代)とは思えないッスね。なかでも僕のお気に入りは、選曲も含めたビートルズのカバー(何せ"Her Majesty""Dig It"ですよ。渋いとこ突いてきます)。まぁとにかく今後削除されないことを祈ります。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。


BLOSSOM DEARIEが死去

http://www.bounce.com/news/daily.php/18051/headlineclick

Bdearie(2) Bsof(2)

今月7日、日本でも人気のある女性ジャズ・シンガー/ピアニストのブラッサム・ディアリー(ブロッサム・ディアリー)が、NYマンハッタンの自宅で亡くなったそうです。享年82歳。死因は老衰による自然死とのこと。

http://news.yahoo.com/s/ap/20090209/ap_en_mu/obit_blossom_dearie

特徴あるウィスパー・ヴォイス(上記では"a unique baby-doll voice"と。言い得て妙)、趣味のいい音はジャズ・ヴォーカル愛好家のみならず、サバービア〜アプレミディ周辺でも人気を博しました(特に"I Like London In The Rain"は不思議なグルーヴ感があり、DJプレイもOK)。

今日は彼女の関連CDを色々引っ張り出して、追悼してました。謹んでご冥福をお祈りします。


[CD] ソウル/ファンク熱再燃

寒いですねぇ。こういう時はやっぱり鍋でもつつきながら、熱いソウルやファンクを聴いて体温を上げたいところです(前にも似たようなこと書いたかもしれませんが…)。ということで、今回は新旧のソウル/ファンクをご紹介。まずは皆さんお馴染みのアーティストから。



Sw_foiml(2) Sw_ssd(2) Sw_kol(2) Wbrady_s

昨年末から始まった紙ジャケ再発シリーズの影響もあり、最近よく聴いてるのがスティーヴィー・ワンダー。持ってるものを聴き直したり、持ってないものを購入したり、アナログ・CD両方持ってるものを買い直したり(苦笑)。ちなみに、このところのお気に入りは左の3枚(もし彼のアルバム未聴なら70年代3部作からどうぞ)。改めて、その天才ぶりに溜息。"For Once In My Life"という素晴らしいアルバム(左端)をリリースした時、まだ弱冠18歳だというんだから…。

そしてジャケ右端は、そのスティーヴィーの"All I Do"をカバーしているWAYNE BRADY(他にビートルズやサム・クックのカバーもあり)。昨年出たこの新譜を先日FUNKY-Tに薦められ購入。これはすごくいい。ポップで洗練されており、ジョン・レジェンドやテリー・キャリアーを想起させるところも。なぜ日本盤が出ないのか理解に苦しむ好盤。

C_funk(2) M_funk(2) Worldsrare1(2) Worldsrare2(2)

お次は打って変わって、超レア曲のコンピ盤をご紹介。ジャケはすべてイギリスのJAZZMANというマニアも唸らせる再発レーベルのもの。こういうレア・ファンク・コンピには結構な警戒心を持ってるんだけど(レア・グルーヴ・ブームの頃、少なからず痛い目にあったため)、このレーベルのは中身良し・データも豊富で信頼がおける作り。難点はあまりに濃すぎてブックレット読むのがしんどいこと(苦笑)。

まずは左の2枚、地域別アメリカ・ローカル・ファンク・シリーズから(主に60年代後半〜70年代前半の音源を収録)。左端は目下のところ最新盤のキャロライナ、その隣がミッドウェスト/中西部(ほかにテキサス、フロリダが出てる)。一人として知ってるアーティストがいないのもすごいが、とにかく中身が濃くて二度ビックリ。したたるようなファンク汁をお求めの貴兄にオススメ。ちなみに前者はレココレ2009年2月号のリイシューベストに、後者はミュージックマガジン2008年9月号のファンク特集にジャケ付きで載っていたため、見覚えのある方がいるかもしれない。

次は右の2枚、その名もズバリ"The World's Rarest Funk 45s"の1,2枚目(それにしてもすごいタイトル!)。当然こちらも誰一人として知らないアーティストばかりだけど、中身は秀逸。10年以上前にDJやり始めた頃、色々と散財した結果(まぁ今も同じようなもんかもしれませんが…)、「レア盤=名盤にあらず。売れなかった曲/アーティストにはそれなりの理由がある」という結論に至った僕も、これだけ面白い曲があればそう断言するのをはばかられる。こういうの聴くと、レア・ファンクのシングル盤を血眼になって探すマニアの気持ちも分かろうというもの。ジャケもカッコイイし、最近ファンク摂取量が足りないという方にもオススメ。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。