[追記] 90年代ロック・アルバム補足
March 22, 2009
連休最後の夜、皆さまいかがお過ごしでしょうか?東京では早くも桜が咲いたみたいですし、いよいよ春到来ですかね(現在近畿地方は雨模様ですが)。
さて前回(こちら参照)アップした後に、ミュージックマガジンを購入。今までマガジンを参考に多くのレコを買ってるせいもあるんだろうけど、ざっと読んだ感じでは妥当なランキングという印象を受けた。90年代だけでなく2008年までのランキング(しかもオールジャンル)につき、拡散しているのは否めないが、それでもある程度意思を感じるランキングになっているように思う。編集部によるノミネート作品選出というスタイルが功を奏した形(そうでないとますます拡散してしまう)。
その代わり(?)僕が上位に入れたマシュー・スウィート(これはホントに名盤)やケイク、チボ・マットなんかがそもそも候補から漏れているのは非常に残念。もちろんすべてを網羅することはできないし、しょうがないところなんだけどね。まぁ何だかんだ言っても、お陰さまで最近ご無沙汰だったものを引っ張り出して聴くいい機会になりました。ということで(前置きが長くなりましたが)、以下補足。
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前回書いた予感は的中。やはり「大事なのを入れ忘れて」ました。
JEFF BUCKLEY/Grace
これは90年代アメリカ音楽を語る上で欠くことのできない名盤。ジェフ・バックリーは素晴らしい歌声と曲作りの才能を併せ持つ希有なアーティストだった(ティム・バックリーの息子という肩書きが不要なほど)。かえすがえすもセカンドアルバム制作中の'97年に事故死(ミシシッピ川で水泳中に溺死)してしまったのが悔やまれる。
このアルバムの素晴らしさはもちろんジェフ自身に依るところが大きいのだが、ニルヴァーナ「ネヴァーマインド」(前回9位)のミックスを手がけたアンディ・ウォレスがプロデュース(&ミックス)しているのも重要なポイント。「ネヴァーマインド」と同様、このアルバムが静と動のコントラスト際立つ傑作となったのは彼の功績大だと思う。
またジェフと故カート・コバーンとは奇しくも夭折のSSWという点でも共通しており、その音から受けるイメージを超えて個人的にはとても近しいものを感じる二人である。ついでに書いてしまうと、カートのメロディメイカーとしての才能はもっと評価されるべきだと思う(マガジン上で大鷹俊一さんも似たことを書かれていたけど)。未聴の方はぜひ併せて聴いてほしい。
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マガジンを読んでいて思ったことをつらつらと。まずは前回惜しくも落選した人たちから。LUCINDA WILLIAMSの"Car Wheels On A Gravel Road"はやっぱいいアルバムだよなとか、FREAK POWERだけじゃなくBEATS INTERNATIONALも入れても良かったよな(今聴いても新鮮!)とか、そう言えばRON SEXSMITHもミッチェル・フルーム/チャド・ブレイク絡みだったよなとか。
次は前回言及しなかった人たちを。崔健(ツイ・ジェン)はやっぱ外せないなとか、僕もオールジャンルで選んでたらOLU DARAやTLCはきっと上位に来るなとか、DR.DREもカッコイイし(SNOOP DOGGY DOGGを選んだので敢えて外した)、カエターノの「粋な男」ライヴもいいよなぁ("Livro"のことを書いたので触れず)とか。あとベスト100には入ってないけど、DEEE-LITEも忘れちゃいけないッス(テイ・トウワがかつて在籍してたグループだってこと知らない人が多いかも?)。
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最後に日本。前回触れたのに加え、ベスト100に入った下記はどれも名盤。
・岡村靖幸「家庭教師」
・想い出波止場「水中JOE」
・ザ・ブランキー・ジェット・シティ「BANG!」
またベスト100には入っていないが(ノミネートはされた)、こちらも90年代を語る上で欠かせない傑作。
・ユニコーン「ケダモノの嵐」
・フリクション「ゾーン・トリッパー」
・DOOPEES「ドゥーピータイム」
1アーティスト1アルバムのため外したが、フリッパーズ・ギター「ヘッド博士の世界塔」も時代が生んだ傑作。僕も最近は「カメラ・トーク」よりもこちらを聴くことが多い。
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マガジンの来月号、もしかしたらパンク以後という括りかな?と想像してたんですが、切りよく80年代なんですね。80年代は以前選出してるため、改めて選ぶことはしません。ただロック限定じゃなくオールジャンルにつき、何かコメントあればまたアップしたいと思います。
以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。
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