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[SMH-LP] AMBITIOUS LOVERS / Greed

だいぶ涼しくなってきましたね。皆さま、風邪など引かないよう、くれぐれもご自愛ください。

さて約1ヶ月ぶりの「私的名盤アワー」、第8回目の今回は久々にアナログ盤をご紹介します(アナログは2回目)。

Ambi_greed

最近ちょっとご無沙汰している感もあるアート・リンゼイ(ギタリスト、シンガーとしてだけでなくプロデューサーとしてもいい仕事してる才人。ジャケ写左・メガネの方)。彼が80年代にピーター・シェラー(キーボーディスト、本作のプロデューサーでもある)と組んだデュオがこのアンビシャス・ラヴァーズ。

ソロになってから、特に最近の彼はアコースティック色が濃い印象だけど、この辺りまではDNA(僕もブライアン・イーノがプロデュースしたコンピ盤"No New York" に衝撃を受けたくち。特にJAMES CHANCE & THE CONTORTIONSのこの曲はホントによく聴いた)〜ラウンジ・リザーズといった先鋭的なNYシーンの臭いがしてかなり好きだった。



このアルバムは'88年リリースの傑作2nd。まだアナログで新譜を購入することが多かった時代につき、僕はアナログしか持っておらず、いったん聴き出すとA面ばかり何度もリピートしてしまう盤である。1stが"Envy"('84)なもんで、七つの大罪よろしく7枚は出すんだろうと思ってたら、彼らは"Lust"('91)を発表後に解散してしまいとても残念だった(しかし今思い出しても実にいいユニット)。

内容の方はファンクをベースに、ブラジリアン、ジャズなどを取り混ぜ、クールでアヴァンギャルドだけど随所にポップさもあり、といった感じ。特に突然切り込んでくるアートのチューニング狂ったノイズギターがたまらない。もっともっと!てな感じで盛り上がる。発売から20年以上経った今聴いても十分すぎるほどカッコイイ。オススメはいくつかあるけど、ホワイト・ファンクなA-1"Copy Me"(イントロから鳥肌もの。下記ライヴ・ヴァージョンはイントロ違うも猥雑な感じがいい)と、一筋縄でいかない変態ポップ・ファンク(後半から徐々にブラジリアン・モードに)のA-4"King"がとりわけ素晴らしい。これらはできれば爆音で聴きたいところ。




またサンバやボサノヴァが数曲で聞こえてくるのも、まだちゃんとブラジル音楽を聴いてなかった当時の僕には新鮮だった。なぜブラジルかというと(ご存じの方も多いと思うけど)、これはアートが3〜17歳までブラジルに住んでいたことによる。後年カエターノ・ヴェローゾやマリーザ・モンチといった大物をプロデュースするなど、現地ミュージシャンとの交流も深いのはご承知の通り。

当然ながらゲストも強者揃い。ヴァーノン・リード(リヴィング・カラーの新譜も出た模様)、ジョン・ゾーン、ビル・フリゼール、ジョン・ルーリー、ナナ・ヴァスコンセロスなどが参加。このところ80年代音楽が紙ジャケで再発されてたりするけど、本盤もボーナストラックや映像付きでぜひリマスター再発してほしいもんです(たぶん今までちゃんと再発されてないはず)。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。

※おまけ




加藤和彦氏、死去

ショック…。

http://www.bounce.com/news/daily.php/20896
http://www.asahi.com/national/update/1017/TKY200910170217.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091017-00000053-jij-soci
http://columbia.jp/smb/

言うまでもありませんが、ザ・フォーク・クルセダーズ、サディスティック・ミカ・バンド、ソロ、他アーティストのプロデュースなど、日本の音楽界に大きな功績を残した素晴らしいミュージシャンでした。特にミカ・バンドは日本の過去すべてのバンドの中で一、二を争うほど好きなバンドです。

悲しく、寂しい。"in deep hurt"。




謹んで故人のご冥福をお祈りします。

秋の日

皆さま、連休最終日の夜、いかがお過ごしでしょうか。

僕は昨日関西旅行に来ていた大学時代の友人夫妻にお供し、法隆寺周辺を観光してきました。法隆寺に行くのはたぶん5年ぶり。前回行った時は小雨模様だったのですが、今回は秋晴れでホント気持ち良かったです。

Horyuji_matsuri  Yumedono ←クリックで拡大(以下同様)
ちょうど法隆寺近くの斑鳩神社の秋祭りが行われており、神輿の担ぎ合いを間近で見れました(写真左)。昼ご飯(「芳庵」で食べたカツ丼が思いのほか美味しかった!)を食べた後は夢殿へ(写真右)。いつ見てもいいですねー。

Horyuji_sky
秋は空が高くて、とても気持ちいいです。

Horinji_niji
藤ノ木古墳、法起寺と巡った後、夕方4時前に法輪寺へ。ふと空を見上げると雨も降ってないのに、なぜか虹が出てました。いいもん見れた。

最後にファミレスで色々話してから帰宅。久々に二人と会えてホントに楽しかったです。改めて奈良の良さを発見した一日でした。

皆さま、これからの季節、ぜひ関西へお越しください(連休の京都は激混みだと思いますが…)。色々ご案内させていただきますよ。ではでは。

松本隆の「新・風街図鑑」が12月にリリース(作詞活動40周年記念)

先日の台風はスゴかったですね。僕の住んでる辺りは朝になってもとにかく風が強くて、電車もしばらく止まってました。東京では山手線が止まって大変だったみたいですね。車内で缶詰になった後に歩かされた方々、本当にお疲れさまでした…。

http://www.bounce.com/news/daily.php/20837/headlineclick

さて、風つながりで、松本隆です。今年めでたく作詞活動40周年を迎え、それを記念した「新・風街図鑑」が12/9にリリースされます。'99年にリリースされた7枚組ボックス「風街図鑑」の続編にあたる本作は、自身が選曲した34曲をCD2枚にコンパイルしたものだそうです。

なお「風街図鑑」の分売版である「風街図鑑 風編」「風街図鑑 街編」(それぞれ3枚組)も同日に再発される模様。もちろん今回出るのとはダブりなし。僕はどれも未購入につき、これを機にゲットしようかと思ってます。

ちょっと早めのクリスマスプレゼントにいかがでしょう。って、もうそんなこと書く季節なんですね。何か急に涼しくなってきた気もしますし、皆さまくれぐれもご自愛ください。

[CD] 収穫の秋(その2)

もう10月ですね。ぼちぼち運動会の便りも聞こえてくる今日この頃。とは言え、まだ昼間は暑い日も多く、自主的にクールビズを続けたりしてます。



さて前回レビューできなかった最近のオススメCDをピックアップ。今回は海外ロック/ポップ編です。かなりインディ寄りのセレクト&ちょっと長めですが、どれも粒揃いのCDばかりですんで、よろしくどうぞ。

Yolatengo_ps_s  Jo_visitor_s
・YO LA TENGO/Popular Songs
・JIM O'ROURKE/The Visitor

米インディーズ界の大御所であるヨ・ラ・テンゴ、3年ぶりの新作(通算13枚目)はポップ&アグレッシヴな傑作。ソフトロック、フォーキー、サイケ、ガレージ、モータウン、ボサ風など、相変わらず振れ幅広くてクオリティの高い音。ひと言では言い表せない魅力を持つ替えのきかないバンドだけど、もう25年も飄々とやってるのがスゴイなぁ。短めのポップソングが続いた後に居並ぶ最後の3曲はそれぞれ9分、11分、15分を超える長尺で、やはりこの辺が彼らの真骨頂かと。凶暴なギターがたまらないラストのインスト曲が特に好み(クラブとかでかけたら盛り上がりそう)。12月に来日するので、ぜひ会場に足を運びたいところ。文句なしに年間ベスト候補の一枚。



確か日本映画好きが高じて現在は日本在住のジム・オルーク、8年ぶりのソロ新譜(久々とは言え、その間もウィルコ、ルース・ファー、ソニック・ユース関連などで活動は活発だった)。何と全1曲38分のインスト・アルバムながら、各楽器の響かせ方や構成の妙で飽きさせない展開になっているのがスゴイ。ちなみに全楽器を一人でやっており、自分ができない楽器(ex.トロンボーン)も自ら演奏するために半年練習したとか。しかもすべて編集なし・リアルタイムの演奏というから驚く。ホントこだわりの人です。



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・RICHARD SWIFT/The Atlantic Ocean
・ANDREW BIRD/Noble Beast

カリフォルニア出身のSSWかつマルチ・プレイヤー、リチャード・スウィフト。この人は初めて聴いたけど、60〜70年代ロック/ポップスをベースにしたメロディがとても良い。ちょっと変わった声や時折聞こえるシンセもクセになる。楽器は基本的にすべて一人でやってしまう人だが、ショーン・レノン、パット・サンソン(ウィルコ)、ライアン・アダムス、そしてスフィアン・スティーヴンス・バンドの一員でもあるCASEY FOUBERT(ケイシー・フォーバート、って読むんでしょうね)などが参加している曲も。80〜90年代パワーポップ、トッド・ラングレン、中期ビートルズ、ニルソンが好きなら迷わず買い。相当な傑作のような気がする。



こちらもヴァイオリン、口笛、グロッケンシュピールなど操るマルチ・プレイヤーでSSWのアンドリュー・バード。こんな面白い人がいるとは今まで知らなかった。音楽的には結構多彩でフォークやクラシックもルーツにあることが聴き取れ、一聴すると行儀良い感じにも聞こえるが、やっぱりとち狂ってる(褒め言葉です)。声が少し似ていることもありスフィアンやルーファス・ウェインライト好きなら気に入るだろう(この人も彼らと同レベルの才人だと思う)。

※下記で彼のヴァイオリンと口笛とギターを堪能あれ。僕は即ファンになりました。
http://www.youtube.com/watch?v=wRk2iHkOcNE
http://www.vimeo.com/3612051

なお日本盤は"Useless Creatures"というインスト・アルバムがボーナスで付いた2枚組。こちらにはウィルコのグレン・コッチェがパーカッションで参加(シカゴつながりのようだ)。上述のリチャード・スウィフトと同様、ウィルコ人脈が関わってるのが興味深い。面白そうなことやってる人たちは、やっぱりどっかでつながってるんだなぁ。来年2月に来日も決まったようだけど、東京だけなのが残念。生で観たらかなり楽しそうなのになぁ…。



Rufus_milwaukee_s
RUFUS WAINWRIGHT/Milwaukee At Last!!!

そして最後。待望のルーファス・ウェインライト新譜('07年ツアーのライヴ盤)。色んなversionがリリースされているが、僕が買ったのはCD+DVDの輸入盤(ちなみに国内盤はCDとDVDバラ売り)。

まずCDの方だけ聴いたけど、ベスト的選曲でもあり、曲良し、歌良しでホントにいい。CDだけでも年間ベスト候補になってしまうほど。去年の来日公演に行けなかったのが返す返すも悔やまれる(大阪はスフィアン・スティーヴンスと同日だったため、悩みに悩んでスフィアンへ)。おそらく色んな意味でメインと思われる(笑)DVDは未見につき、追ってまたレビューしたい。近いうち日本にも来てほしいッス。



今回たまたま時期的に近いのをセレクトしたんだけど、図らずもウィルコやスフィアンやルーファスが現在進行形のアメリカ音楽において要になっていることがより鮮明に見えてきた。やはり今後も彼らの動向からは目が離せない。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。