Previous month:
October 2009
Next month:
December 2009

[CD] 収穫の秋(その5)

連休ということで、短いスパンでのレビューです。

今回はジャンル越境組の新譜を2枚ご紹介。では、早速どうぞ。

Forro_light_s  Him_n_s
・FORRO IN THE DARK/Light A Candle
・HiM/n

まずはフォホー・イン・ザ・ダーク、3年ぶりの新作。新世代のフォホー(Forro/フォホー=ブラジル北東部・ノルデスチ発祥のリズム)として好き者の間で話題になった前作と同様、ダンサブルで楽しいパーティ・ミュージックに仕上がっている。

前作はデヴィッド・バーンや羽鳥美保(ex.チボマット)、ベベウ・ジルベルトらの参加もあり、個人的にはNY発の先鋭的なハイブリッド音楽(国籍不明度高し)という印象が強かった。対する今作はジェシー・ハリス(ノラ・ジョーンズ"Don't Know Why"の作者でもあるSSW。下記に<補足>あり)をラス曲ヴォーカルとしてゲストに迎えている程度で、自分たちが目指す音の焦点がぐっと絞られてきた印象を受けた。

また今回メンバーが6人から4人に減ったことや、カバー曲が6曲(ルイス・ゴンザーガの4曲含む)から2曲(TEO AZEVEDOEDMILSON DO PIFANO)に減ったことも影響しているのか、音の輪郭がよりヴィヴィッドになった気がする。特に今回ピファーノ(笛)が大活躍していて、とても楽しい。例えばこんな感じ。

"Saudades De Manezinho Araujo"(上述TEO AZEVEDOのカバー)




ちなみにメンバーの一人で主にザブンバ(太鼓)など打楽器担当のマウロ・レフォスコは、先ごろ話題を集めたトム・ヨーク新バンドのメンバーでもある(詳細はこちら参照。彼の名前間違ってるけど…)。これを機に、フォホー・イン・ザ・ダーク自身も今まで以上に注目を集めるに違いない。個人的には色んな異種格闘技を期待したいバンド。

※以下で楽曲試聴&PV視聴できますので、よかったらどうぞ。
http://www.myspace.com/forrointhedark

<補足>JESSE HARRISの公式サイトでは、スモーキー・ロビンソン(!)が歌う"Don't Know Why"(しかもピアノはコステロ)や、ノラ・ジョーンズ(新譜も良かった)との共演も視聴できます。



お次はドラマーのダグ・シャリン DOUG SCHARIN を核とするユニット、ヒム(HIMで検索すると同名のメタルバンドばかりヒットして閉口。お気をつけあれ)の新作。日本とアメリカを行き来して制作されたという今作は、前作にも参加していた原田郁子(クラムボン)に加え、女優の菊地凛子も参加(冒頭曲から日本語が聞こえてきてドキッとする)。

音的にはジャズでもあり、ポストロックでもあるような、アヴァン・ポップ。またアフリカ音楽をはじめとするワールドミュージックをうまく練り込んであるので、一枚飽きずに楽しく聴ける。ダグの叩くドラムはもちろん、ホーン、マリンバ、スティール・パンなど、各楽器の鳴らし方も気持ちいいし。

あまり話題にならないのが残念だけど、捻くれていながらもポップという彼ら独特の佇まい、いいなぁ。何度か聴いてるうちに、これは相当な傑作だと思うようになった。ジャンルを超えて良質な音楽をお求めの方、曲者がお好みの方、ぜひ。

※以下で試聴&視聴できますので、よかったらどうぞ(渋谷O-nestでのライヴ映像、いいッス)。
http://www.myspace.com/dougscharin



ついつい長くなりましたが、この辺で。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。

[CD] 収穫の秋(その4)

皆さま、連休いかがお過ごしでしょうか。

おとといに続いての新譜レビュー、今回はキュート&コケティッシュな声の二人をご紹介。やっぱり秋は女性ヴォーカルが合いますねぇ。では、よろしくどうぞ。

Clare_arrow_s  Rljones_big_s
・CLARE & THE REASONS/Arrow
・RICKIE LEE JONES/Balm In Gilead

まずはクレア・マルダー(ご承知の通りジェフ・マルダーの娘)とオリヴィエ・マンションの夫婦を中心としたバンド、クレア&ザ・リーズンズ。これが2年ぶりの2nd(僕が購入したのは輸入盤だけど、このほど日本盤も出た模様)。エレクトロな音も少しあってビックリしたけど、今作も良質のチェンバー・ポップスという基本は変わらず。飽きのこない楽曲が並び、ほっこり暖かい雰囲気が漂う好盤。

前作1st(こちらも好盤)はスフィアン・スティーヴンスやヴァン・ダイク・パークスが参加したことでも話題になったけど、音づくり全般的に進化してる感じがして個人的には新作の方が好み。またジェネシス"That's All"('83)の秀逸なカバーに意表を突かれたり、ラヴェル「ボレロ」の一節を挿入したりと、さりげない遊び心も。やる〜。

ジャケットもいい感じだし、休日に聴く音楽を探している女性やクラシカルなものが好きな方にもオススメ。マニアックなオヤジ以外にも聴かれるべき音楽でしょう。メロディやアレンジの趣味がホントに良くて、すっかり愛聴盤になってます。今から思えば、なぜ今年初めの来日公演に行かなかったんだろうか?と後悔。また来てほしいなぁ。

※興味のある方は、ぜひ下記サイトをご覧ください(アルバムのリリース告知ビデオ、くだらなくて好きです)。
http://claremuldaur.com/
http://www.myspace.com/clareandthereasons



お次は言わずもがなの30年選手・ベテランSSWのリッキー・リー・ジョーンズ。今作は名作デビュー盤を彷彿とさせるところもあり、かなり初々しい感じで非常に好み。ジャジー、ブルージー、フォーキー。そのどれにも当てはまるようであり、またそのどれとも違うような彼女独特のふわりとした魅力が満載。

ゲストにはベン・ハーパー(このデュエットがいい)、アリソン・クラウス、セバスチャン・スタインバーグ(ex.ソウル・コフィング)などが参加。程良いアコースティック感・隙間感が秋〜冬にしっくりくる。それにしても彼女の変わらぬ声、歌い方、いつ聴いてもいいなぁ。惚れ惚れ。ファンなら絶対買い。

http://www.rickieleejones.com/








豊作の秋なんでしょうか?今年は佳作がたくさんリリースされてるような気がします。ということで、また近いうちに次のレビューをアップします。お楽しみに。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。

ウィルコ、待望の来日公演が決定!

新譜レビューをアップする前に、グッド・ニュースが飛び込んできました。

http://www.smash-jpn.com/band/2010/04_wilco/index.php

現役アメリカン・ロック・バンドの中で僕が最も好きなバンドのひとつにして、今いちばんライヴを見たかったウィルコが来春に来日します。これが7年越しの来日にして、何と初の単独来日ツアーとのこと。

<来日公演スケジュール>
大阪:4/22(木)Osaka BIG CAT
東京:4/23(金)ZEPP TOKYO

とりあえず、大阪公演もあってホッとした。今年出た新譜も当然ながら良かったし、何が何でも行かなきゃね。嬉しい!

http://www.wilcoworld.net/

[CD] 収穫の秋(その3)

ぐっと冷え込んできましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。いよいよ紅葉の美しい季節到来で、今度の3連休は京都とかスゴイ人なんでしょうねー。

さて、最近色んなことが重なって更新する余裕がなかったんですが、その間だいぶオススメがたまってきたんで久々に新譜レビューを。各コメントが短い代わりに、あまりスパンを空けずたくさんアップするつもりです。ではその第一弾、よろしくどうぞ。



Sufjan_bqe_s  Fanfarlo_reservoir_s
・SUFJAN STEVENS/The BQE
・FANFARLO/Reservoir

まず待望のスフィアン・スティーヴンス(残念なニュースを前回載せました)新譜は、自身が監督した映像作品「The BQE」のサントラ盤。本作にはそのDVDも付属しているが(というか映像が主)、先にCDから聴いてみた。彼の声が好きな僕としてはインストばかりで正直つかみどころのない感じ。よって、ちょっと物足りなさを感じていた(もちろん随所に面白さは感じつつも)。

なので、しばらくほったらかしにしてたんだけど、先日ようやくDVDを見て納得。映像とシンクロした音づくりに、なるほどなーと。改めてCDに戻ると、様々なBQE(Brooklyn Queens Expressway)の映像(車好き、高速好き、渋滞好き、ロードムーヴィー好きの方にオススメ)が脳裏に浮かんでは消え、やっぱよくできてるよなぁと、ようやくしっくりきた。

クラシックや映画音楽の引き出しもあれば、いきなりテクノっぽいのが出てきたりと楽しい。相変わらずホーンやストリングスのアレンジが秀逸だし、フラフープもとてもキャッチーだし(DVDを参照のこと)、さすが。ホントに才能ある人だよなぁ。一日も早く歌入りのオリジナル・アルバムを出してほしいッス。



次はスウェーデン人を中心とするイギリスの新人バンド、ファンファーロ。ジャケットからはアメリカンゴシック調?などと想像して聴いたら、まったく違う感じでビックリ。非常にメロディアスな、ギターにあまり依存しないポップ/ロック。とにかく高揚感・幸福感溢れる管楽器のアレンジが新鮮!トランペットやヴァイオリンがフィーチャーされている(ゲストでなくバンドメンバーにいる)のって、とてもカッコイイ。そう言えばCAKEもそうだったっけ(こちらは哀愁のトランペット)。

一聴してベイルートを思い出したけど、ペイル・ファウンテンズみたいでもあるかな。またギター・オリエンテッドでないポップという点では、上述スフィアンにつながる感じもしたり。高らかに鳴り響く音を体現したバンド名もいいッス。たぶん今年いちばんの掘り出し物。要注目!

※以下の公式サイトで全曲試聴可能につき、興味のある方はどうぞ。
http://www.fanfarlo.com/

※※さらに興味のある方は、以下の映像をご覧ください(最後のみアルバム未収録←とってもいい曲だけど…)。










ということで、また近いうちに次なるオススメをアップします。お楽しみに。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。

スフィアン・スティーヴンス、全米50州seriesは「冗談」

昨日はライ・クーダー&ニック・ロウのライヴを観に、グランキューブ大阪へ行ってきました。これから行く人のために詳細は書きませんが、二人の歌・演奏、そして息の合ったコンビネーションを楽しんできました(やっぱり彼らはバンドが似合いますね)。

想像以上にライがノリノリで、硬軟強弱取り混ぜた技を堪能。さすが!としか言えません。ヴォーカルも良かったし。もちろんニックもいい感じでしたよ。名曲を何曲も演ってくれたんですが(特に後半)、まだまだ演ってほしい曲もあり。やっぱりもっと聴きたかったですねー。

腰痛のため抜けたようですが、ツアーに出る当初はフラーコ・ヒメネス(!)も参加予定だったという興奮して鼻血が出そうな話も。そのメンツでの来日、ぜひとも実現してほしいもんです。またあえて希望を言わせてもらえれば、もう少し小さい会場で聴きたかったかも。いやいや、贅沢は言いません。ツアーをほとんどやらない彼らにつき、とにかくまた元気なうちに来てほしいです!



http://oops-music.com/info/view_news.html?nid=51467

さて話は変わって、先ごろ新譜"The BQE"をリリースしたスフィアン・スティーヴンス(早速購入したものの、まだちゃんと聴けてません…)。ミシガン、イリノイに続く全米50州シリーズの続編を待っている人も多いと思います。僕もその一人だったんですが、記事によると、もう次は出ない模様。あら〜。

さすがに50州全部は難しいよなと思ってはいましたが、少なくともあと数枚は出してくれるものと信じていただけにホント残念。スフィアンのハワイとか聴いてみたかったけどなぁ。ま、気を取り直して、次作を待つことにします。その前に"The BQE"、ちゃんと聴かなきゃね。

マドンナの2008年ツアーCD+DVDが12月にリリース

いつの間にか、もう11月ですね。今年も残すところあと2ヶ月。これから年末商戦に向けて続々と音楽ソフトが出てくると思われ、時間とお金をやりくりしなきゃです。

さて、先日出たオールタイム・ベスト盤も好調のマドンナ。12/16にはソロ・アーティスト史上最も成功したコンサート・ツアー"STICKY & SWEET TOUR"を収録したライヴCD+DVDが発売される模様(2008年12月に行われたブエノスアイレス公演のようです)。

僕のいちばん好きな"Borderline"(1stに収録)が何とハードロック・ヴァージョンに(以下参照)。これはカッコイイ!今まで彼女の映像作品を購入したことはないんですが、これは思わず買ってしまいそうです。

25年以上もポップ・フィールドの第一線で活躍してる人は、何だかんだ言ってもやっぱスゴイですねー。参りました。