2011年ベストアルバム
January 01, 2012
お昼にご挨拶しましたが、今日から新たに2012年が始まりました。昨年は本当に激動の年でしたが(個人的にも主に仕事面で色々あった年でした)、今年は穏やかな幸せに包まれる年になるよう祈念いたします。
さて恒例の年間ベストアルバム、例年大晦日に速報版をアップしていましたが、2011年版は年明けてからのお届けです。前回2010年版はランキングのみで結局コメントを載せずじまいでしたので(スミマセン・苦笑)、今回はお年玉的にコメント付きでお送りします。
気が向けば、再発関連など追記するかもしれません(あまり期待しないで頂いた方がいいかもしれませんが…)。またはTwitterに何か書く可能性もありますので、よかったらチェックしてみてください。
では、よろしくどうぞ。
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☆ベストアルバム
1.坂本慎太郎/幻とのつきあい方
2.salyu x salyu/s(o)un(d)beams
3.細野晴臣/HoSoNoVa
4.BEIRUT/The Rip Tide
5.PIZZICATO ONE/11のとても悲しい歌
6.前園直樹グループ/遠くへ。前園直樹グループ第二集。
7.かせきさいだぁ/Sound Burger Planet
8.SAKAKI MANGO & LIMBA TRAIN SOUND SYSTEM/oi!limba
9.SEU JORGE/Musicas Para Churrasco Vol.1
10.佐野元春/月と専制君主
☆ベストシングル:microstar/夕暮れガール(Sunset Girl)
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<コメント>
まずベスト3から。ゆらゆら帝国解散後初のソロを出した坂本慎太郎を1位に。音楽、言葉、立ち位置、すべてにおいて無比の存在。独特のゆるい雰囲気を持つこの傑作を聴き、改めて坂本慎太郎という音楽家(そして作詞家)の才能を思い知らされた。2位はSalyuとコーネリアス(全作曲・共同プロデュース)とのコンビプレイが光る快作。ちなみに収録曲中で最も愛聴した「奴隷」の作詞を手がけたのが、前述の坂本慎太郎だったことについ最近気付いた。不覚。そして3位には、3.11以降の音楽/雰囲気を思い起こす時、真っ先に浮かんでくる細野さんのアルバムを。ひっそりとした佇まいながら、とてもぬくもりのある声と音に心底酔った。
以下、4位以降を。昨年は歌謡曲中心の音楽生活だったこともあり、やはり日本人が多いベストテンに。小西さんのソロ作(5位)や、小西さんがピアノで参加している前園直樹グループ(6位)もよく聴いた。特に後者は昔の歌謡曲の素晴らしさを今に伝えてくれた。また、そこでもカバーされていた「夜明けのスキャット」を含む由紀さおり&ピンク・マティーニのアルバム「1969」が、海外で人気を博したことも話題に。今後二匹目のドジョウを狙って、同様に歌謡曲歌手+今風バックミュージシャンのコラボが出てくるだろう。面白い化学反応が起こることを期待したい。
あと日本勢では、佐野元春(10位)、桑田佳祐、山下達郎といったベテラン達がクオリティの高い新作を出してくれたことも嬉しかったし、かせきさいだぁ(7位)や岡村靖幸が復活したこともホントに嬉しかった。アルバムとは別立てのベストシングルには、マイクロスター「夕暮れガール」(7インチ)を。残念ながら現在売り切れ中で僕はアナログ盤買えてないんだけど(苦笑)、聴くたびにその完璧なキラめきポップに心打たれた。
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続いて海外勢。ロック/ポップ系では、ザック・コンドン率いる無国籍楽団ベイルートを4位に選んだ。とにかく美しすぎるタイトル曲に魅了された。年明け早々の来日公演が楽しみ!他はやはりアメリカン・ロック中心となるが、ウィルコ、トム・ウェイツ、ライ・クーダー、マニー・マークあたりが良かった。これらはどれも内容いいと思うが、聴き込み不足で残念ながら選外に。
最後にワールドミュージック関連。色々買ったけど正直あまり聴き込めず、今回はジャンル別にするほども選べないので総合ベストテンと相成った。日本(鹿児島)発のサカキマンゴー(8位)はアフリカン・ロックの新しい地平を切り開くと同時に、世界中で彼にしかできない音楽を奏でており素晴らしかった。親指ピアノでここまでできるのかと膝を打った。昨秋のライヴに行けず悔しい思いをしたが、今年はぜひ生で体験したい。セウ・ジョルジ(9位)はパーティー向きのブラジリアン・ソウルで最高だった。特に"Japonesa"の「ヤキソバ!ヤキソバ!テッカマキ!ショーユー」には爆笑しつつ、そのカッコ良さに昇天。
その他惜しくも選外になったワールド関連を列挙。ブエナビスタのペルー版とでも言うべき伝統音楽掘り起こしシリーズはコクのある音でとても良かった(一枚選ぶとすれば、LA GRAN REUNION -los guardianes de la musica criolla- "Cristal Herido" を)。ティナリウェンは抜群のカッコ良さ。以前から大ファンのジョアンナ・ウォンは2枚出たが、ミュージックマガジンの年間ベスト[東アジア編]で1位だった実験的ポップ作よりも、カバー集(輸入盤のみ/例えばこんな曲収録)の方が個人的には好み。ブラジルの歌姫マリーザ・モンチ、アドリアーナ・カルカニョットはサラッと聴きしかできず。手元にある聴き込み不足盤とあわせ、これからじっくり楽しむとしよう。
昨年も多くの方が亡くなったが、特に中村とうよう氏の突然の訃報は個人的にショッキングだった。改めてご冥福をお祈りします。
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以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。
毎年言ってますが、今年はもっと更新頻度を増やしていきたいと思います(おそらく歌謡曲ネタ中心かと)。ということで、皆さま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
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