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《Seiko・color》 秋色の聖子

こんにちは。朝晩だいぶ涼しくなり、各地から秋の便りも届くようになってきました。季節の変わり目で体調を崩されている方もいらっしゃるようですが(僕も風邪っぽい感じですが、何とか踏みとどまってます…)、皆さまくれぐれもご自愛ください。



さて久々の聖子特集。好評だった夏編に続き、今回は「聖子・秋の名曲」を5曲(+α)厳選してお届け。夏という歌にしやすい季節に比べると、どうしても秋テーマの曲は数が少なくなってしまいます。でもさすがは我らが聖子、シングル中心ですがキラリと光る曲がいくつもあります(今回割とベタなのが多いのはご容赦ください)。では、よろしくどうぞ。



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■松田聖子/風は秋色 →YouTubeリンクはこちら
                ※夜ヒットのゴージャスな生バンド版はこちら

'80年10月1日発売・3枚目のシングル・オリコン第1位。作詞:三浦徳子、作曲:小田裕一郎、編曲:信田かずお。両A面扱いのカップリング曲は「Eighteen」(作詞:三浦徳子、作曲:平尾昌晃、編曲:信田かずお)。収録アルバムは「North Wind」(右ジャケ/'80年12月1日発売・2ndアルバム・オリコン第1位)。

資生堂「エクボ ミルキィフレッシュ」のCMソングであるこの曲は、彼女にとって初のオリコン1位獲得曲(前曲「青い珊瑚礁」は2位止まり)。そしてこの曲以降、'88年の「旅立ちはフリージア」まで24作連続で1位獲得という偉業を達成する。キャッチーなサビから始まる曲構成は「青い珊瑚礁」の二番煎じと言われることもあるが、初期の「泣き虫聖子」を代表する名曲であることは間違いない(上掲の夜ヒット版を聴いて、改めていい曲だなぁと感じ入った)。なおデビュー作以来、作詞作曲を手がけてきた三浦・小田コンビにとって(現時点では)最後のシングルA面曲となった。



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■松田聖子/風立ちぬ →YouTubeリンクはこちら

'81年10月7日発売・7枚目のシングル・オリコン第1位。作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一、編曲:多羅尾伴内。B面は「Romance」(作詞:松本隆、作曲:平井夏美、編曲:船山基紀。資生堂エクボ 洗顔フォーム・ミルキィクリームCM曲)。収録アルバムは「風立ちぬ」(右ジャケ/'81年10月21日発売・4thアルバム・オリコン第1位)。

松田聖子のというに留まらず、歌謡曲史上に残る秋の名曲。詞、曲、アレンジ、そして歌い手の勢い、すべてにおいてパーフェクト。特に大瀧詠一のアレンジ(編曲の多羅尾伴内は彼の変名)および井上鑑が手がけた流麗なストリングスアレンジは、フィレス・サウンドに影響を受けたナイアガラ・サウンドを代表するもの(前回アップした「Do You Remember Me?歌謡(カバー編)」に書いたribbonのところも参照ください)。またこの曲がヒットしていたちょうどその頃、中学校の秋の遠足で訪れた曽爾高原のススキの鮮烈な印象とこの曲がリンクしていて、個人的にはとても思い出深い曲。グリコ・ポッキーCM曲だったのも今回懐かしく思い出した。



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■松田聖子/黄昏はオレンジ・ライム →YouTubeリンクはこちら

作詞:松本隆、作曲・編曲:鈴木茂。収録アルバムは上記と同様「風立ちぬ」。とにかくこのアルバムはいい曲満載で、アルバム丸ごとレビューしたいくらいの名盤。松田聖子のイメージと切っても切り離せない存在である松本隆にとっても、彼女のアルバム歌詞を全曲担当したのはこれが初めてであり、いろんな意味で非常に重要なアルバム。

アルバムにオススメ秋曲が多いなか、今回はこれをセレクト。ほんのりボサノヴァ調のセンチメンタルな名曲(sundaytube02さんのカバーも素晴らしい出来でグッときます!)。アナログ盤LPでは「流星ナイト」から始まるB面(CDでは6〜10曲目。シングルの「白いパラソル」は除く)をプロデュースした鈴木茂の手腕が光る曲。アルバムのサウンド面ではとかくA面(CDでは1〜5曲目)を手がけた大瀧詠一について語られがちだけど(タイトル曲や「一千一秒物語」など収録したA面も大好きなのは当然として)、もっと鈴木茂にも注目してほしいなぁというのが正直な気持ち。



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■松田聖子/野ばらのエチュード →YouTubeリンクはこちら

'82年10月21日発売・11枚目のシングル・オリコン第1位。作詞:松本隆、作曲:財津和夫、編曲:大村雅朗。B面は「愛されたいの」(作家陣はA面と同じ)。収録アルバムは「Candy」(右ジャケ/'82年11月10日発売・6thアルバム・オリコン第1位)。

トュルリラー、トュルリラー♪ というサビのフレーズがとても印象的な佳曲。「風に吹かれて/知らない町を/旅してみたい」という歌詞は特に、小柳ルミ子「わたしの城下町」「瀬戸の花嫁」〜山口百恵「いい日旅立ち」というディスカバー・ジャパン歌謡の系譜に連なるもの(と勝手に解釈して楽しんでいる)。1年前の「風立ちぬ」と同様、こちらもグリコ・ポッキーのCM曲。本人が出演する映像(こちら参照)、今でも覚えてるなぁ(ロケ地は函館だったのね)。懐かしすぎて笑える。



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■松田聖子/ガラスの林檎 →YouTubeリンクはこちら

'83年8月1日発売・14枚目のシングル・オリコン第1位。作詞:松本隆、作曲:細野晴臣、編曲:細野晴臣・大村雅朗。B面は「SWEET MEMORIES」(詳細後述。作詞:松本隆、作曲・編曲:大村雅朗)。オリジナル・アルバムには未収録。

前シングル「天国のキッス」に続いて細野さんが手がけた曲。コスモスが揺れてる丘という描写により秋曲とした。が、印象としては、何かもっとスケールの大きいものを想起させる曲。コスモスも秋桜の方と、宇宙や世界を意味する方とのダブルミーニングなのか、と今回気づいた。



最後、ボーナストラック的にもう1曲。

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■松田聖子/SWEET MEMORIES →YouTubeリンクはこちら

季節を特定した曲ではないが、ジャジーでメロウな曲調は秋向きかと。カバーされることも多い名曲にして、B面ラヴ曲。当初は上記「ガラスの林檎」のB面として発売された(後に両A面に昇格)。作詞:松本隆、作曲・編曲:大村雅朗。「ガラスの林檎」同様、オリジナル・アルバムには未収録。

サントリーCANビールCM曲として、当時ホントに話題になった。最初は松田聖子が歌っていることは伏せられていたが、問い合わせ殺到につき、しばらくしてクレジットが出るようになった(ペンギンが涙するCM入りversionはこちら)。歌だけでなく、CMキャラクターのペンギンも人気を博し、後に「ペンギンズ・メモリー 幸福物語」として映画化もされた(バブリーっすね)。

またCM人気にあやかりペンギンイラスト入りジャケの両A面シングルとして再発売された(タイトルフォントの大きさからも扱いの変化が分かる)。「ガラスの林檎」のシングル自体はいったんベストテンから落ちたが、この曲のお陰で再びチャートを駆け上がり1位に返り咲くという快挙を成し遂げた。まさにB面ラヴの極致、優等生的な楽曲といえる。



ということで、長文に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。またいずれ松田聖子の音楽的魅力をお伝えできればと思います。彼女には秋よりも冬をテーマにした名曲が多いため、次回の冬色は乞うご期待!今後ともどうぞよろしくお願いします。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。