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僕の好きな「ラグジュアリー歌謡」

こんにちは。このところ暖かい日が続いてますね。この陽気で家の庭の紅梅も一気に満開になりました。「お水取りが終われば奈良に春が来る」と言われますが、今年は3/14の終了を待たずに春がやって来そうな勢いです。色々と大変なこともある毎日ですが、できるだけウキウキ気分でアクティブに過ごしたいものです。



Luxurykayo

さて、また久々の更新ですみません(月イチじゃなく、ホントは週イチくらいのペースにしたいんですが…)。

先月発売された「ラグジュアリー歌謡 (((80s)))パーラー気分で楽しむ邦楽音盤ガイド538」(監修:藤井陽一)が、今までにない切り口のディスクガイドだとTwitter等でかなり話題になってました。Amazonでも一時は品切れだったりと、売れ行き好調の模様です。パラパラ眺めるもよし、じっくり読んでもよしと、ビジュアルとレビュー(読み物)がしっかり両立してるのもポイント高し。洋楽にインスパイアされた80年代歌謡曲を軸に、見た目も音もポップで高品質な好盤がびっしりと紹介されています。

僕が直接関わった本ではないのですが、行きつけのナカレコ2号店さんスタッフ両名が執筆されており、制作段階からいろいろ話を聞いていたのでとても感慨深いものがあるのです。ということで、少し遅れましたが、刊行記念の勝手企画「僕の好きな『ラグジュアリー歌謡』」と題し、さらに盛り上げちゃいましょう!ちなみに本に掲載されている盤は外してセレクトしています(僕の愛聴盤もたくさん載っていて泣く泣く外しました…)。では、よろしくどうぞ。



Hiromic_hollywood  Soap_kissagain

Seri_martinet  Fsatomi_sambo

Toshi_tokyobeat  Yhiroko_hearts

(本に近づけたセパレートタイプのレイアウトにしていますが、読みづらかったらスミマセン)



■郷ひろみ/ハリウッド・スキャンダル → YouTubeリンクはこちら

ラグジュアリー歌謡と聞いてすぐイメージしたのがこれ。'78年9月21日にリリースされた郷ひろみ28枚目のシングル。ヒロミックにはシングルだけでも数多の名曲あるけど、たぶんこれがいちばん好き。作詩:阿木燿子、作曲・編曲:都倉俊一と、プロによる仕事は聴きどころ満載(特に歌詞、ホーンアレンジなどお気に入り)。それに全くひけを取らないヒロミックの存在感も素晴らしい。個人的には70年代ラグジュアリー歌謡の最高峰。とろけます。



■SOAP/Kiss Again → YouTubeリンクはこちら

お次はマンハッタン・トランスファー的(サーカス的?)なコーラスグループ。'81年に発売されたシングル「愛のTake Off」(日本航空イメージ・ソング)のB面。爽やかで流れるようなメロディ、コーラス、そしてスキャットが最高。ギター・カッティングなど歌謡曲というよりはシティポップ〜フュージョン寄りではあるけど。こういう大人の男女混声グループ、また出てきてほしいなぁ。作詩:山川啓介、作曲:有沢孝紀、編曲:萩田光雄。



■石川セリ/Martinet(マルチネ…雨燕) → YouTubeリンクはこちら

時代的に「ラグジュアリー歌謡」の核となっている80年代半ばへ。これは'84年6月1日発売のシングル「キ・サ・ラ恋人」のB面。ともに同年12月1日発売のアルバム「Femme Fatale ファム・ファタル」収録。クレプスキュール直系、ヨーロピアン・テイストのアコースティック・ボッサ。アンテナ好きにはど真ん中でしょう。作詞・作曲・編曲:かしぶち哲郎。バックを務めるのはムーンライダーズ。今聴いてもまったく古びないアレンジにゾクッとする。ずばり名曲。



■福永恵規/Blind Summer ~やさしい誤解~ → YouTubeリンクはこちら

おニャン子クラブの時代へ。会員番号11番の彼女、おニャン子初期メンバーながら地味な存在で、ソロデビューは他の人気メンバーたちの後塵を拝する形となった。当時僕は会員番号16番・高井麻巳子のファンだったこともあり、福永ソロ曲はまったくと言っていいほど記憶にない。去年ふとしたきっかけで彼女の中古CDを入手したところ、この曲がすっかりお気に入りになってしまった。おニャン子最終期にほど近い'87年7月5日にリリースされた2nd(そしてラスト)アルバム「SAMBO」収録(シングルリリースはなし)。作詞:麻生圭子、作曲:村田和人、編曲:西平彰。男女のデュエット曲で、男性パートは村田氏自身が歌っている。まどろむような夏の午後に聴きたいボッサ風メロウ。こういう曲があるからアイドル歌謡は侮れないな!と強く感じた想い出の曲。



■田原俊彦/宝の山 → YouTubeリンクはこちら

トシ=80年代最強のラグジュアリー男。それを実証するのがこの曲。'89年5月17日発売、16枚目のオリジナル・アルバム「TOKYO BEAT」に収録。ワシントンD.C.の黒人コミュニティで産まれたGo-Goを取り入れたダンスビート歌謡傑作。シンコペーション・ビートがカッコ良すぎる。作詞:松本一起、作曲:羽田一郎、編曲:キタロー&羽田一郎、コーラス・アレンジ:吉川智子。なおこちらのリンクでは同アルバム収録の「どーしようもない」「TOKYOビート」が続いてプレイされるが、ソウルフルで素晴らしい。この時期のトシは向かうところ敵なし。偏見を持たずに聴いてみるべし。アルバムレビュー(傑作多し)はまた追々。



■薬師丸ひろ子/Antique Clock → 動画リンクなし(残念…)

締めは90年代初頭、角川映画を離れてからの薬師丸さん。彼女の歌というと、どうしたって80年代の映画絡みシングル(名曲揃い!)を真っ先に浮かべてしまうが、それ以降も佳曲あり。これは'90年3月28日発売のアルバム「Heart's Delivery」に収録されたミディアム・ポップ。2年前に別れた男性のことを今でも想っている女心と喫茶店の隅にあるアンティーク時計とがうまく歌に織り込まれている。彼女の清涼感ある歌声が本当に素晴らしく、女優だけでなく歌手としても希有な存在であることを再認識。作詩・作曲:平松愛理、編曲:船山基紀。バックを固めるのは今剛(g)、松原秀樹(b)らの豪華布陣。



こんな感じで。ザッと選んでみて思ったのは、自分なりの「ラグジュアリー歌謡」(的なもの)を見つけるのはとても面白いということ(機会があれば続編もアップします)。もちろんごく普通の楽しみ方としてこの本を片手にレコ掘りするのもいいと思います(僕も掲載盤で欲しいのを探そうと思ってますし)。

ただ個人的により大きかったのは、この本によって、未知の盤への好奇心や挑戦心をかき立てられたことです。そういう意味でも、とても刺激に満ちた力作だと思います。歌謡曲好き/アイドル好きはもちろんマストですが、音盤に対する色んな捉え方を楽しめるため、多くの方にオススメしたいです。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。