Stop Look Listen(2025年4月号)
April 30, 2025
月刊誌的「Stop Look Listen」の第4回。4月は年度初めということもあって、何かと慌ただしく、あっという間に過ぎた感じです。ぼちぼち更新してます。よろしくどうぞ!
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<目次>
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①今月の音楽
前述の通り、慌ただしい日々が続き、今月は音楽を聴く時間があまり取れませんでした。そんな中でも、色んないい曲に出会えました。
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The Waterboys / Andy (A Guy Like You)
The Waterboys / Riding Down To Mardi Gras
The Waterboys / Hopper's On Top (Genius)
Mike Scott率いるベテラン・バンド。Dennis Hopperを題材にしたコンセプト・アルバム"Life, Death And Dennis Hopper"を4月にリリースしたばかり。これがとてもいいので、3曲ピックアップ。上からそれぞれ、メロディアスなポップ、Ry CooderとTom Waitsの中間みたいなセンチメンタル・バラード、Bob DylanがRolling Stonesをバックに歌ってるようなグルーヴィー・チューン。Bruce Springsteen、Fiona Apple、Steve Earleなど豪華なゲスト陣。ジャケもカッコよく、年間ベストアルバム候補。
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Salif Keita / Tassi
続いても4月にアルバム"So Kono"をリリースしたばかりのマリ出身の御大。本作は2023年にイベントKYOTOPHONIEで来日した際、宿泊したホテルで録音したアコースティック・ギター弾き語りがもとになっている。クレジットを確認したところ、アルバム9曲中5曲をザ・リッツ・カールトン京都で録音している。彼はこれまでアコースティック・アルバムは作らないと決めていたらしいけど、おそらく京都滞在中に心境の変化があったのだろう。
来日公演のうち、金剛能楽堂のライヴには僕も駆け付けた(写真下)。70歳を超えたとは思えないほど声も出ていて、本当に素晴らしい公演だった(ちなみに前座はLucas Santtana。こちらも良かった)。ライヴの思い出と相まって、本作はより心に沁みる。リリースはフランスのNØ FØRMAT!から。
(2023/4/23、京都・金剛能楽堂の座席から撮った写真。本当に間近で見ることができて感激。贅沢な時間だった)
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JUU4E / Budsaba
3rdアルバム"IS"の日本盤が3月にリリースされたタイのラッパー(3月には来日公演も行っている)。ゆるく、ファニーで、カッコよく、ポップで、ダンサブル。とにかく一度聴いたらクセになる音。
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▼今月のSpotifyプレイリスト(紹介した曲以外にも、お気に入りを追加しています。雑多なラジオ感覚プレイリストです)
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②今月の惹句
惹句とはキャッチコピー、宣伝文句のこと。こちらではレコード(主に日本盤7インチ)の味わい深い惹句を取り上げます。
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全米No.1ヒット「ハイ・スクールはダンステリア」に続くニュー・シングル。ーーーそっと涙してもかまわない。
'80年代の個性派女性シンガー、ナンバー・ワン!シンディ・ローパーが超世界的大ヒット、「ハイ・スクールはダンステリア」に続いて放つニュー・ヒットは、センチな清純派に変身なのです。
シンディ・ローパー「タイム・アフター・タイム(過ぎ去りし想い)」
(1984年・日本盤リリース1984年)
Cyndi Lauper / Time After Time
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③今月の読みかけ
気づくと、部屋には読みかけの本ばかり。積読と読了のあいだ。読書・現在進行形。
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少し前だとアメリカ大統領選の背景として、最近だとローマ教皇死去に伴うコンクラーベについて、など、欧米を中心にキリスト教に関するニュースがたくさん流れてくる。キリスト教徒でない僕にとっては、分かったような分からないようなことも多い。ひとまず、かみ砕いた本から始めて理解しようと考え、この2冊を読んでいる。
例えば旧約聖書や新約聖書。「旧訳」「新訳」と頭の中で勝手に誤変換していて、意味の分からないことになっていた。そっか、「旧約」「新約」の「約」は「契約」の「約」なんだ!と、基本的なところで既に目から鱗状態。精神的支柱である聖書にそもそも「契約」が含まれてるんだから、そりゃ欧米は契約社会になるわな、と今更ながら納得。分かっている人にとっては取るに足りないことかもしれないけど、ぼんやりしていた知識の解像度が上がるのはとても楽しい。
森本あんり「キリスト教でたどるアメリカ史」
山我哲雄「キリスト教入門」
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■編集後記
先日、近所の方から採れたての筍をいただき、春の恵みを堪能しました。それからほどなくして、裏の畑に植える夏野菜の苗を買いに行きました。ナス、キュウリ、トマト、ミニトマト、ピーマン、ゴーヤ、オクラ、ブロッコリー。どれだけ実るかは分かりませんが、去年同様、採れたて野菜を食べるのが今から楽しみです。食べ物で季節を感じることができるのって、生きてる実感がしていいですね。
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以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。
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