春の盤まつり(4) 注目のイタリア・オヤジたち

こんにちは。気付けば4月も半ば過ぎ、皆さまいかがお過ごしでしょうか。今日は年に一度のRECORD STORE DAY。限定品が発売されたり、各地でイベントが開催されたりと盛り上がりを見せている模様。お時間ある方は、お近くのレコード・ショップへ足を運んでみてはいかがでしょうか?

さて「春の盤まつり」第4回目は、イタリアのイカすオヤジ達をご紹介。粋でカッコイイっすよ。では、よろしくどうぞ。



Gpalma_oldboy
■GIULIANO PALMA/Old Boy →動画リンクはこちらこちら

ジャケからしていかにも伊達オヤジ風の、ジュリアーノ・パルマ新譜(経歴などこちらに〜無断リンク失礼します)。彼は初めて聴いたけど、非常にポップかつ粋で気に入った。モータウン風、イカしたロケンロー、しっとりミディアムなどポップス黄金時代を彷彿とさせるナンバーが続く。ノーザンソウルからソフトロック、そしてレゲエと、音作りはベーシックだがとても楽しめるアルバムに仕上がっている。

曲によってはLOS AMIGOS INVISIBLESを思い出したり、ジュールズ・ホランドの雰囲気に近いかもと思ったり。あとはやっぱりバカラック。と思ってたら、バカラックのカバーもあった("Always Something There To Remind Me":リンクはこちら)。何か納得。

フィフティーズ/ポップス愛好家からDJ諸氏までオススメできるアナログレトロなイタロオヤジ。表だけじゃなく、裏ジャケ・内ジャケもスタイリッシュ(実物で確認ください)。活動的になるこれからの季節、ピタリとハマるオススメ盤。



Boborondelli_famous
■BOBO RONDELLI E L'ORCHESTRINO/A Famous Local Singer →動画リンクはこちらこちら

次もイタリア・オヤジ(ちょっと性格俳優っぽい風貌?)、ボボ・ロンデーリ新譜(経歴などこちらに〜再び無断リンク失礼します)。彼も初めて聴いたけど、場末の酔いどれ感あるスウィング/ブルースが全編続き、これまた一発で気に入ったアルバム。

海の臭いがする港町の片隅で奏でられる猥雑なパブジャズといった風情。どことなくニューオリンズを感じさせるところもあり。楽団チックな感じが、好きモノにはタマらない一枚。

ポーグス、トム・ウェイツ、ムッスーT、レ・ネグレス・ヴェルト、ロマ系、アコースティック・スウィング、ジャングル・ビート、、これらの言葉にピンと来た方は必聴。末永く楽しめる好盤です。



今回はこんなところで。タイミングがあえば、「春の盤まつり」もう少し続きますので、引き続きよろしくお願いします。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。


2013年ベストアルバム(コメント入り最終版)

こんにちは。寒い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。僕は年末年始ちょっと風邪気味で体調あまり良くなかったですね(今はもうだいぶ良くなりました)。これから冬本番に向かいますし、くれぐれもご自愛ください。

大晦日に取り急ぎコメントなしでアップした年間ベストアルバムですが、体調がそんな感じでしたので正月休みに更新できず、すみませんでした。さらに年末年始はずっと大滝詠一氏の追悼モードでしたし…。少し遅れましたが、今日はコメント入り版をお届けします。では、よろしくどうぞ。



☆ベストアルバム

Jmonae_elady  Habate _yadelal  Jupiterokwess_hu
Masboppers_sb  Abeba_d  Dumpstaphunk
Jh6_minute  Mgaray_asado  Ovoadora_fv  Stromae_racine

1.JANELLE MONAE/The Electric Lady
2.HAMELMAL ABATE/Yadelal
3.JUPITER & OKWESS INTERNATIONAL/Hotel Univers
4.吾妻光良&ザ・スウィンギン・バッパーズ/シニア・バカナルズ
5.ABEBA DESALEGN/Yelehubetim
6.DUMPSTAPHUNK/Dirty Word
7.THE JAMES HUNTER SIX/Minute By Minute (LP)
8.MININO GARAY Y LOS TAMBORES DEL SUR/Asado
9.ORQUESTRA VOADORA/Ferro Velho
10.STROMAE/Racine Carree

<コメント>
旧譜は相変わらず歌謡曲の7インチ中心に聴いていたが、新譜は例年に比べワールドミュージックとソウル/ファンクをよく聴き込んだ。特に夏〜秋以降に購入した盤が印象に残り、それでほぼベストテンを占める結果になった。ちなみにLPで購入した(7)以外は、すべてCD。

■ワールドミュージック
(2)(3)(5)(8)(9)(10)と久々に6枚ものアルバムがランクイン。引っかかりのあった傑作・充実作が他ジャンルよりも多かった。特に(2)(5)のエチオピア女性陣は歌・サウンドともに素晴らしく愛聴盤に。今回聴き込み不足で外したがアスター・アウェケの新譜も良かった(2014年ベスト候補?)。エチオピアはまだまだ面白い人がたくさんいそうなので、今後楽しみ。個人的に掘り下げていきたいところ。
コンゴ・ファンクの(3)、豊かな音楽性が魅力のアルゼンチンごった煮楽団(パリと行き来するパーカッショニストがリーダー)の(8)、ブラジル産ブラバンの(9)、フレンチ・エレ・ポップの(10)など刺激的な出会いが結構あり、世界には面白い人たちがたくさんいることを再認識した。他にまだしっかり聴けてないCDもあり、それは年初のお楽しみとしたい(気が向けばレビューもアップします)。ランク外となったがアジアやアラブにも好盤があったし、ワールドミュージック関連は今年も面白いことになりそうな予感。なおランクインした6枚はすべてエル・スール・レコーズで購入(今年もよろしくお願いします!)。

■ソウル/R&B/ファンク
日頃から熱心に聴いてるわけじゃないが、自分の波長と合った感じで、繰り返し聴けるものが多かったように思う。(1)は最新型R&Bというよりも、ロックやヨーロッパ映画音楽もぶち込んだハイブリッド・ポップの位置づけ。内容の良さは言うまでもないが、フルアルバム2枚目にしてようやく日本盤が出たのも嬉しかった(傑作1stは日本盤未発売のまま)。重量級ニューオリンズ・ファンクの(6)、パブロックテイストのUKソウル(7)(チェスレーベルの匂いもする好盤)など、高レベル盤に当たる確率が高かった。

■ロック/ポップス
珍しくランクイン作がなかったのに今更驚いた(前述(7)はこちらでもOKかもしれないが)。ただベテラン・ロック勢の佳作はそれなりにあり、特にポール・マッカートニー、エルヴィス・コステロ&ザ・ルーツらのイギリス勢が印象に残った。また購入時期が年末になってしまったので外したが、ポール・キャラックの新譜は内容が非常に良く、愛聴した(あまり日本では話題にならないのが残念)。次点としてぜひ挙げておきたい。

■日本人関連
毎年多くのアルバムがランクイン(もしくは別枠で10枚選出)するのだが、今回は(4)しかランクインせず。個人的にはちょっと面白いことになった。年を取るごとに味わいが増していく吾妻さん(たぶんこれからずっと好きでいるんだろうな)の他には、残念ながらベストテンに入れるほど愛聴したアルバムがなかった。(((さらうんど)))、一十三十一などは優れたシティポップだったが、キラキラした音が僕の気分にたまたまマッチしなかった。
僕の周辺では(Twitterなどの情報も含め)若手歌手・バンドを中心に割と盛り上がっていたような気もするが、僕自身のアンテナにはあまり引っかかってこなかった。理由はよく分からないが、自分のアンテナの向きが違う方向を向いていたのかもしれないし、自分の好みがまた変わりつつあることの兆しなのかもしれない。いずれにしても小手先で作ってみた類いのものではなく、幹がぶっといのを聴きたいなと。今年期待したいのはマンタ・レイ・バレエのフルアルバム。待望のデビュー・アルバムが、もうすぐ出るはず(だよね?)。



上記に載せたものも含め、次点的なものを挙げておきます。ご参考まで。

・PAUL CARRACK/Rain Or Shine
・PAUL McCARTNEY/NEW
・ELVIS COSTELLO & THE ROOTS/Wise Up Ghost
・TROMBONE SHORTY/Say That To Say This
・LORD MOUSE & THE KALYPSO KATZ/Go Calypsonian (LP)
・MOUSSU T E LEI JOVENTS/Artemis
・BOOM PAM/Manara & Summer Singles
・THE SOUL OF MAGNOLIA/Same
・LOS AMIGOS INVISIBLES/Repeat After Me
・(((さらうんど)))/New Age
・一十三十一/Surfbank Social Club
・冗談伯爵/ city line/bird man/雨あがり (CD-R Single)
・ASTER AWEKE/Ewedihalehu(→2014年候補?)



☆ベスト歌謡曲(シングル)

Nakanoaya_hotel  Amano_siosai

・なかの綾/ホテル(B面:ラヴ・イズ・オーヴァー) (7inch)
・天野春子(小泉今日子)/潮騒のメモリー (CD)

<コメント>
歌謡曲や80年代アイドルポップがマニア以外にも久しぶりに脚光を浴びた年だった。もちろん「あまちゃん」特大ヒットの影響が大きく、関連CDも出たり色々盛り上がった。小泉今日子と薬師丸ひろ子が年末の紅白で共演するなんて誰も想像できなかったし(上掲シングルはストレートな名曲)、これぞ昔の歌謡曲が持っていた正統派「お茶の間感」だと膝を打った。なかの綾はそれとは別のところにある「お水感」が魅力的だった(さすがは現役ホステス)。このシングルはサウンドの良さも相まって、両面とも何度も聴ける逸品だった。

きゃりーぱみゅぱみゅ、Perfume、ももクロ、AKB関連など、楽曲クオリティの高いアイドルもいるんだろうなとは思いつつ、どれも買わずじまい。世の中の過度なサウンド志向に対して、無意識のうちにどこか「歌」を求めてるからなのか?と思ったり(もちろん自分自身もサウンド志向なのは認めつつ)。職業作詞家・作曲家・編曲家チームがしっかり練って作った歌を聴きたいという欲求が自分のなかで高まっていて、往年の歌謡曲にあった輝きの源泉はやはりそこにあったんだろうと思うこと多し。そういうことにも関連して、個人的には『ラグジュアリー歌謡』が出たのも2013年の大きなトピックだった(ブログ関連記事)。



あと補足的につらつらと。

☆ベスト・ライヴ
・PAUL McCARTNEY @京セラドーム大阪(11/12)
(次点)MOUSSU T E LEI JOVENTS @心斎橋Conpass(9/27)
(別枠)国境の南マスター還暦祝ライヴ @渋谷gee-ge(10/19)

☆ベスト・アート(展覧会)
・「アンドレアス・グルスキー展」@国立新美術館
(次点:観た日順)
「マリオ・ジャコメッリ写真展」@東京都写真美術館
「ボストン美術館 日本美術の至宝」@大阪市立美術館
「北魏 石造仏教彫刻の展開」@大阪市立美術館

ベスト・ライヴは文句なしにポール!水も飲まずに歌って弾いて笑わせて最高にハッピーだった3時間。御年71歳とは思えない超人ぶり。また絶対来日してほしい。別枠で挙げたが、ポレポレバンドの再結成が個人的には本当に嬉しかった(アマチュアバンド最高峰)。マスター、今後ともよろしくお願いします。

あとベスト・ブックを選ぼうとしたが、選べるほど新刊を読めてないので見送り。新刊ではないが印象に残った本として、『ちょっとピンぼけ』 (ロバート・キャパ)を挙げておく。昨年が生誕100周年だったキャパだが、日本ではさほど話題にならなかったのが残念。この本はエンターテインメント性に富んで、とにかく面白い。写真や現代史に興味のある人はぜひ。

残念ながら、2013年も多くの方が亡くなった。島倉千代子さん、岩谷時子さん、J.J.CALEなど、、。特にLOU REEDが亡くなったのには非常にショックを受け、しばらく彼の音楽ばかり聴いて過ごしていた。そして言うまでもなく、年末ギリギリに飛び込んできた大滝詠一さんの訃報、、。これには言葉を失った。謹んで故人のご冥福をお祈りします。どうぞ安らかに。



ということで、長文に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。気が向けば再発・発掘盤のオススメもアップできればと思います。

今年もいい音楽にたくさん出会いたいですね。そのためにはできるだけ動き回って、現場(ライヴ会場やレコ屋など)に足を運ぼうと思ってます。また自分の主催イベントもいくつか新たな展開を考えてますので、お楽しみに。本ブログももう少し更新頻度を増やしていきたいと思ってますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。


2013年ベストアルバム

あと数時間で2013年も終わろうとしています。今年は世間的にも個人的にも激動の年でしたが、皆さんにとってはどんな年だったでしょうか?

一年の終わりの日に、大滝詠一氏の訃報(こちら)が流れてきて、ショックを受けています。昼から色んな事に手が付けられないままです…。心よりご冥福をお祈りいたします。どうぞ安らかに。本当にありがとうございました。



気を取り直していきます。大晦日の今日は一年の締めくくりとして、恒例の年間ベストアルバムをお届けします(取り急ぎコメントなしで。コメント入りversionは年明けにアップ予定)。旧譜は相変わらず歌謡曲の7インチ中心に聴いてましたが、新譜は例年に比べワールドミュージックとソウル/ファンクをよく聴き込みました。ベストテンにもそれがしっかり反映されていると思います。では、よろしくどうぞ。

<追記:コメント入り最終版アップしました→こちら!



☆ベストアルバム

Jmonae_elady  Habate _yadelal  Jupiterokwess_hu
Masboppers_sb  Abeba_d  Dumpstaphunk
Jh6_minute  Mgaray_asado  Ovoadora_fv  Stromae_racine

1.JANELLE MONAE/The Electric Lady
2.HAMELMAL ABATE/Yadelal
3.JUPITER & OKWESS INTERNATIONAL/Hotel Univers
4.吾妻光良&ザ・スウィンギン・バッパーズ/シニア・バカナルズ
5.ABEBA DESALEGN/Yelehubetim
6.DUMPSTAPHUNK/Dirty Word
7.THE JAMES HUNTER SIX/Minute By Minute (LP)
8.MININO GARAY Y LOS TAMBORES DEL SUR/Asado
9.ORQUESTRA VOADORA/Ferro Velho
10.STROMAE/Racine Carree



☆ベスト歌謡曲(シングル)

Nakanoaya_hotel  Amano_siosai

・なかの綾/ホテル(B面:ラヴ・イズ・オーヴァー) (7inch)
・天野春子(小泉今日子)/潮騒のメモリー (CD)



以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。

さて、今年も拙ブログをご愛顧いただき、誠にありがとうございました。来年こそ、もう少し更新頻度を増やしていきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

では皆さま、よいお年をお迎えください。


秋のレビュー祭り(2) コンゴ産ファンク傑作

こんにちは。朝晩かなり涼しく(寒く?)なり、秋らしくなってきた感じですが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

昨夜は久々にライヴへ行ってきました。南仏マルセイユから初来日中のムッスーT、ホントに素晴らしかったです。会場の心斎橋conpass、相当盛り上がってました。今日からは東京3日間の公演、都合のつく方はぜひ行ってみてください。楽しいライヴ間違いなしですよ。
※ご参考まで。昨夜のライヴ写真はこちら。来日公演等情報はこちら。無断リンクすみません!

ということで、本ブログもペース上げて頑張ります。「秋のレビュー祭り」第二弾はかなり久々のワールドミュージック・レビュー。あまりにも書いてなかったもんで、ワールドミュージックDJの最果てにいることを忘れるところでした(苦笑)。前回に引き続き、夏の想い出・オススメ盤をご紹介します。よろしくどうぞ。



本盤は夏休み上京した際、エル・スールにてH店主にオススメされたCD。その時は遅い時間に伺ったため、バー・エル・スールと化した店内にて呑みながら聴かせてもらい購入。

Jupiterokwess_hu
■JUPITER & OKWESS INTERNATIONAL/Hotel Univers →アルバム試聴はこちらで。

この不敵な面構え、不穏な空気も漂うジャケットだけでビビッとくる、アフリカ・コンゴ発のファンク傑作。スタッフ・ベンダ・ビリリのスタッフが発掘したグループの2ndアルバム(1stは未聴ながら、音作りは結構変わっているようだ)。今年5月の本アルバム発表後、ヨーロッパ・ツアーも行った模様。ぜひワールドワイドの活躍を期待したい人たち。

H店主には「ブラック・エクスプロイテーション映画みたいですよね」と言われたが、ジャケもどことなくシャフト的だし、おまけに鳴ってる音がupdateしたマヌ・ディバンゴみたいだし、ということで購入即決。音の印象をキーワード的に書くと、アフリカン・ファンク、コンゴ産アフロビート、ロック感覚を伴ったファンキー・レアグルーヴという感じ。

ほぼすべての曲をリーダーであるJUPITER BOKONDJIが書いているが、緩急とり混ぜホントに曲がいい。加えて大所帯バンドならではの迫力あるサウンドが素晴らしい。リズム隊のカッコ良さ、ポリリズミックな複数本のギター(痙攣するようなギターサウンドがまた最高)、ぐいぐいくるコーラス(低音男性、女性)など聴きどころ多し。他にもレゲエがあったり、バラフォンっぽい音が鳴ってたりと、なかなかヴァラエティに富んだ音作り。

個人的にはM-5がベストトラック(ライヴ映像はこちら。CDはもっとグイグイくる感じ)。ユッスーを想起させるような半端じゃない疾走感にシビレる!そのあとに続くミディアム〜スローも味わい深く、聴くごとにじわじわくる。参考まで、YouTubeリンクをば(これこれ)。

久々にカッコイイ(ファンキーでクラブDJ仕様にも耐えうる)アフリカものを聴いた気がした。誰かぶっとい音でリミックスとか出してほしいなぁ。なおミュージックマガジン9月号に彼らの記事が載ってたんで、興味を持たれた方はご一読ください。個人的に今年のベストアルバム候補。オススメ!



ということで、「秋のレビュー祭り」第二弾、いかがでしたか?他にもオススメ盤がたくさんありますので、次回も何とか早めに更新したいと思います。お楽しみに。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。

僕の好きな「ラグジュアリー歌謡」

こんにちは。このところ暖かい日が続いてますね。この陽気で家の庭の紅梅も一気に満開になりました。「お水取りが終われば奈良に春が来る」と言われますが、今年は3/14の終了を待たずに春がやって来そうな勢いです。色々と大変なこともある毎日ですが、できるだけウキウキ気分でアクティブに過ごしたいものです。



Luxurykayo

さて、また久々の更新ですみません(月イチじゃなく、ホントは週イチくらいのペースにしたいんですが…)。

先月発売された「ラグジュアリー歌謡 (((80s)))パーラー気分で楽しむ邦楽音盤ガイド538」(監修:藤井陽一)が、今までにない切り口のディスクガイドだとTwitter等でかなり話題になってました。Amazonでも一時は品切れだったりと、売れ行き好調の模様です。パラパラ眺めるもよし、じっくり読んでもよしと、ビジュアルとレビュー(読み物)がしっかり両立してるのもポイント高し。洋楽にインスパイアされた80年代歌謡曲を軸に、見た目も音もポップで高品質な好盤がびっしりと紹介されています。

僕が直接関わった本ではないのですが、行きつけのナカレコ2号店さんスタッフ両名が執筆されており、制作段階からいろいろ話を聞いていたのでとても感慨深いものがあるのです。ということで、少し遅れましたが、刊行記念の勝手企画「僕の好きな『ラグジュアリー歌謡』」と題し、さらに盛り上げちゃいましょう!ちなみに本に掲載されている盤は外してセレクトしています(僕の愛聴盤もたくさん載っていて泣く泣く外しました…)。では、よろしくどうぞ。



Hiromic_hollywood  Soap_kissagain

Seri_martinet  Fsatomi_sambo

Toshi_tokyobeat  Yhiroko_hearts

(本に近づけたセパレートタイプのレイアウトにしていますが、読みづらかったらスミマセン)



■郷ひろみ/ハリウッド・スキャンダル → YouTubeリンクはこちら

ラグジュアリー歌謡と聞いてすぐイメージしたのがこれ。'78年9月21日にリリースされた郷ひろみ28枚目のシングル。ヒロミックにはシングルだけでも数多の名曲あるけど、たぶんこれがいちばん好き。作詩:阿木燿子、作曲・編曲:都倉俊一と、プロによる仕事は聴きどころ満載(特に歌詞、ホーンアレンジなどお気に入り)。それに全くひけを取らないヒロミックの存在感も素晴らしい。個人的には70年代ラグジュアリー歌謡の最高峰。とろけます。



■SOAP/Kiss Again → YouTubeリンクはこちら

お次はマンハッタン・トランスファー的(サーカス的?)なコーラスグループ。'81年に発売されたシングル「愛のTake Off」(日本航空イメージ・ソング)のB面。爽やかで流れるようなメロディ、コーラス、そしてスキャットが最高。ギター・カッティングなど歌謡曲というよりはシティポップ〜フュージョン寄りではあるけど。こういう大人の男女混声グループ、また出てきてほしいなぁ。作詩:山川啓介、作曲:有沢孝紀、編曲:萩田光雄。



■石川セリ/Martinet(マルチネ…雨燕) → YouTubeリンクはこちら

時代的に「ラグジュアリー歌謡」の核となっている80年代半ばへ。これは'84年6月1日発売のシングル「キ・サ・ラ恋人」のB面。ともに同年12月1日発売のアルバム「Femme Fatale ファム・ファタル」収録。クレプスキュール直系、ヨーロピアン・テイストのアコースティック・ボッサ。アンテナ好きにはど真ん中でしょう。作詞・作曲・編曲:かしぶち哲郎。バックを務めるのはムーンライダーズ。今聴いてもまったく古びないアレンジにゾクッとする。ずばり名曲。



■福永恵規/Blind Summer ~やさしい誤解~ → YouTubeリンクはこちら

おニャン子クラブの時代へ。会員番号11番の彼女、おニャン子初期メンバーながら地味な存在で、ソロデビューは他の人気メンバーたちの後塵を拝する形となった。当時僕は会員番号16番・高井麻巳子のファンだったこともあり、福永ソロ曲はまったくと言っていいほど記憶にない。去年ふとしたきっかけで彼女の中古CDを入手したところ、この曲がすっかりお気に入りになってしまった。おニャン子最終期にほど近い'87年7月5日にリリースされた2nd(そしてラスト)アルバム「SAMBO」収録(シングルリリースはなし)。作詞:麻生圭子、作曲:村田和人、編曲:西平彰。男女のデュエット曲で、男性パートは村田氏自身が歌っている。まどろむような夏の午後に聴きたいボッサ風メロウ。こういう曲があるからアイドル歌謡は侮れないな!と強く感じた想い出の曲。



■田原俊彦/宝の山 → YouTubeリンクはこちら

トシ=80年代最強のラグジュアリー男。それを実証するのがこの曲。'89年5月17日発売、16枚目のオリジナル・アルバム「TOKYO BEAT」に収録。ワシントンD.C.の黒人コミュニティで産まれたGo-Goを取り入れたダンスビート歌謡傑作。シンコペーション・ビートがカッコ良すぎる。作詞:松本一起、作曲:羽田一郎、編曲:キタロー&羽田一郎、コーラス・アレンジ:吉川智子。なおこちらのリンクでは同アルバム収録の「どーしようもない」「TOKYOビート」が続いてプレイされるが、ソウルフルで素晴らしい。この時期のトシは向かうところ敵なし。偏見を持たずに聴いてみるべし。アルバムレビュー(傑作多し)はまた追々。



■薬師丸ひろ子/Antique Clock → 動画リンクなし(残念…)

締めは90年代初頭、角川映画を離れてからの薬師丸さん。彼女の歌というと、どうしたって80年代の映画絡みシングル(名曲揃い!)を真っ先に浮かべてしまうが、それ以降も佳曲あり。これは'90年3月28日発売のアルバム「Heart's Delivery」に収録されたミディアム・ポップ。2年前に別れた男性のことを今でも想っている女心と喫茶店の隅にあるアンティーク時計とがうまく歌に織り込まれている。彼女の清涼感ある歌声が本当に素晴らしく、女優だけでなく歌手としても希有な存在であることを再認識。作詩・作曲:平松愛理、編曲:船山基紀。バックを固めるのは今剛(g)、松原秀樹(b)らの豪華布陣。



こんな感じで。ザッと選んでみて思ったのは、自分なりの「ラグジュアリー歌謡」(的なもの)を見つけるのはとても面白いということ(機会があれば続編もアップします)。もちろんごく普通の楽しみ方としてこの本を片手にレコ掘りするのもいいと思います(僕も掲載盤で欲しいのを探そうと思ってますし)。

ただ個人的により大きかったのは、この本によって、未知の盤への好奇心や挑戦心をかき立てられたことです。そういう意味でも、とても刺激に満ちた力作だと思います。歌謡曲好き/アイドル好きはもちろんマストですが、音盤に対する色んな捉え方を楽しめるため、多くの方にオススメしたいです。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。


ザ・ピーナッツ 伊藤エミさん、逝去

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120627-00000598-san-ent

「恋のバカンス」や「恋のフーガ」のヒット曲で知られる双子の歌手「ザ・ピーナッツ」の姉、伊藤エミさんが15日に亡くなったことが27日、分かったとのこと。享年71歳。
(Twitterではつぶやいてましたが、こちらでは遅くなりました)

歌謡曲にどっぷりハマり出したこの1,2年というもの、ザ・ピーナッツの素晴らしさや先進性に感激したこと数知れず。いまだ毎日のように何か音源を聴いているだけに、今回の訃報は本当にショックで、とても寂しいです。

もちろんレコードだけでなく、TV番組や映画への出演など、当時のその人気たるや凄まじいものがあったと思われます(まさにメディアミックス型の大スター)。そしてまた、引退して30年以上経った今でも色あせないインパクト・影響力に感服する次第です。

また改めて特集できればと思いますが、ひとまず追悼のため1曲。名曲多すぎるため、名曲のレアversionを。しかし、すべてにおいて素晴らしすぎる!

謹んで故人のご冥福をお祈りします。

 
「ウナ・セラ・ディ東京」with ブルーコメッツ ジャニーズ

それにしても、また最近、本当に色々な方が続けて亡くなりますね(地井武男さん、小野ヤスシさん…)。寂しい限りです。


尾崎紀世彦さん、逝去

http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20120602-961024.html
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2012/06/02/kiji/K20120602003376050.html

歌手の尾崎紀世彦さんが、5月31日、がんのため東京都内の病院で亡くなりました。享年69歳。もうあのダイナミックな歌が聞けないとは、本当に残念です(このところ色々な方が立て続けに亡くなり、寂しい限りです……)。

昨日夜以降、レコードを聴いたり、TVニュースやネットで様々な映像を見たりしましたが、やはりこの曲で追悼したいです。日本歌謡曲史上に燦然と輝く名曲「また逢う日まで」(作詞:阿久悠、作編曲:筒美京平・'71年)。

Kiyo_mataau
■尾崎紀世彦/また逢う日まで

YouTubeリンク:
・レコード→こちら
・歌謡祭→こちら
・テンポ速→こちら

今まで何十回、いや何百回聴いたか分かりませんが、いつ聴いても心が震えます。'71年リアルタイムだったかは定かじゃないですが、子ども心に「この歌好き!」と思った歌のひとつ(他には郷ひろみ「男の子女の子」、山本リンダ「狙いうち」がインパクト大でした)。まさにmy歌謡曲好きの原点。ちなみにこの曲はボ・ガンボスのライヴ・カバー版も大好きでした(どんとのソロversionのみYouTubeにあり)。

「また逢う日まで」が突出しすぎてるのは否めませんが、他にも「さよならをもう一度」「ふたりは若かった」「My Better Life」「サマー・ラブ」など、キーヨにはいい歌がたくさんありますので、機会があればぜひ聴いてみてください。

謹んでご冥福をお祈りします。


たとえば、こんなレコード(最近の10枚)

こんばんは。ちょっとご無沙汰してますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

なかなかタイミング合わず、更新できずすみません。ネタは色々あるんで、また順次アップしていきたいと思います。



さて今回は、最近よく聴いている盤や新譜・再発のオススメをまとめて10枚ピックアップ(以前こちらで書いたのを若干改題)。ベスト10という感じではなく、あくまで雑記帳的なものとして、ゆるりとお楽しみいただければ幸いです(ちょっと分量多いですが)。では、よろしくどうぞ。



<リヴォン・ヘルム追悼>

http://www.levonhelm.com/

リヴォン・ヘルムが亡くなったという報せを聞いてからもう1ヶ月以上経つのに、相変わらず喪失感が消えないままでいる。訃報を聞いた直後よりも、むしろ今の方がその存在の大きさをひしひしと感じている状態かもしれない。

ザ・バンド(もちろん彼の声とドラムという宝を有していた最高の楽団)なくしては、僕がここまで音楽好きになることはなかったと断言できるため、彼のことを書こうとすると、とても冷静ではいられない。また、自分のつたない文章では彼に受けた恩恵を伝えきれないのが、とてももどかしい。

Theband_roages Levonhelm_ramble
■THE BAND/Rock Of Ages
■LEVON HELM/Ramble At The Ryman

そんなわけで、あまり余計なコメントはつけないでおこう。上記はこのところよく聴いている、最高としか言いようのないライヴ盤2枚。改めて、ご冥福をお祈りします。安らかに。



<ドナルド・ダック・ダン追悼>

http://duckdunn.com/

リヴォン・ヘルム訃報の悲しみも癒えないうちに飛び込んできた、ドナルド・ダック・ダン、東京で亡くなるというニュース。これもショックだった。ブルーノート東京での公演を終え、帰国する日の朝に亡くなったらしい…。R.I.P.

Levonhelm_rcoas Levon_2nd
■LEVON HELM & RCO ALL-STARS/Same
■LEVON HELM/Same

ということで、ドナルド・ダック・ダンが参加しているリヴォン・ヘルムのアルバム(後者はプロデュース)を聴きながら二人同時に追悼。

Staxdvd  Miamisound
■リスペクト・ユアセルフ〜スタックス・ストーリー(DVD)
■V.A./Miami Sound: Rare Funk & Soul From Miami, Florida 1967-1974

BOOKER T. & THE MG'S、オーティス・レディングは当然として、他にもスタックス関連の映像を見て追悼したり。またスタックスから派生して、昔買ったソウル系のコ ンピを聴き直したりも。久々にソウル/ファンク系をまとめて聴いたけど、やっぱ基本やね。

その後、ドナ・サマーやチャック・ブラウンも亡くなったというニュースが。。本当に立て続けでビックリです。R.I.P.



<新譜・再発関連>

Cking_demos Rwainwright_ootg Yogakuhit_198384
■CAROLE KING/The Legendary Demos
■RUFUS WAINWRIGHT/Out Of The Game
■V.A./僕たちの洋楽ヒット DELUXE Vol.7 : 1983-84

3枚まとめて。まずはキャロル・キングのデモ録音集。飽きのこない「いい歌」が、自分のすぐそばで産まれたような、そんな親密さが大きな魅力。シンプルかつ極上。音楽を聴く幸せに浸れる。一生聴けるお宝ものとして激オススメ。今年の再発盤上位ランク入り確定。

次はパパになった(!)というルーファス・ウェインライトの新譜。過去最高級にポップで、眩しいくらいにキラキラしてる。ただ、亡き母(ケイト・マクギャリグル)に捧げられたラスト曲では荘厳に聴かせる。彼のように真に才能ある素晴らしいアーティストがもっと売れて欲しいんだけどなぁ。またライヴが見たい。

最後はコンピ盤。10年ほど前にリリースされた『僕たちの洋楽ヒット』のリニューアル版だそうな。個人的にはやっぱリアルタイムで洋楽ヒットチャートを追いかけてた80年代前半あたりがツボ(曲名はこちら参照。同世代の方々、どうです?欲しくなったでしょ)。カルチャー・クラブ、ワム!などの世界的大ヒット曲が並ぶ中、こんなにイイ曲だったっけ?とハッとしたのが、ジョン・オバニオンの「里見八犬伝」(YouTubeリンクはこちら)。これは嬉しい掘り出し物だった。機会をみて他の年代もチェックしようっと。



Microstar_lp
■マイクロスター/マイクロスター・アルバム

そしてオーラス10枚目は最近入手したこれ。CDは4年前に発売済みだけど、待ちに待ったアナログ盤がついにリリース!とにかく最高級のポップ・アルバム。ターンテーブルに乗せると、魔法のような音楽が溢れだし、気づくと2度3度と繰り返し聴いてしまうのです(本盤を早めに入手されたナカレコ2号店さんに「何回も続けて聴いちゃいますよ!」と言われてたんですが、ホントにその通りでした)。30分台という長さもグッド。

音はもちろん、アートワークおよびジャケットの作りもよく、アナログを所有する喜びに満たされる素晴らしいアルバム。無理やり今年のベストアルバムにランクインさせたいくらいッス(笑)。ソフトロック、ロジャー・ニコルズ、バカラック、フィル・スペクター、オールディーズ、ガールポップ、渋谷系。これらの言葉に思わず反応した方、ぜひお買い求めください。オススメ!

※アナログ盤は限定プレスにつき、買い逃しなきよう、くれぐれもご注意のほどを。

http://www.mentalsketch.com/microstar/



ということで、長文失礼しました。最近更新できてなかったもんで、つい長くなってしまいました。今後はもうちょっと早めに更新できればと思います。

さて次回、また歌謡曲レビューをガツンといきますよ〜。お楽しみに!

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。


ビースティ・ボーイズのMCA、逝去

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120505-00000360-bark-musi
http://www.cnn.co.jp/showbiz/30006474.html

ビースティ・ボーイズのMCAこと、アダム・ヤウク(ヨーク)氏が亡くなった。3年に及ぶ癌との闘病の末。享年47歳。

音楽的な部分はもちろん、趣味趣向、生活スタイル的にも間違いなく大きな影響を受けた。自分の根っこに深く染み込みすぎて、どこまでがそうで、どこからがそうでないのか分からないくらい。

しかし、ホントに若すぎるよなぁ…。横浜アリーナ、チベタン・フリーダム・コンサートで生体験できたのが忘れられない。

心からご冥福をお祈りします。RIP...

http://beastieboys.com/

(追記:'12.5.19)彼の名字を「ヤウク」とする記事が多いため、元々記載していた「ヨーク」と併記しました。


[CD] 寒露のオススメ(ロック/ソウル編)

前回「もう少しペースアップしていきます」と書いたのに、もう10月も半ば(苦笑)。Twitterの方に書いてるとなかなかこっちまで手が回らないのが正直なところ。どう使い分けるかなぁ。



先日はMANU CHAO(10/5)、RUFUS WAINWRIGHT(10/8)のライヴに行ってきた(tweet済み)。同じ週の平日にライヴへ行くなんてかなり久々かも?まぁどちらも外せないミュージシャンなもんで。

ともに堪能したが、ピアノ弾き語り公演のルーファスは特に素晴らしかった(セットリストはこちら)。シンガー、ピアニスト、ソングライター、パフォーマー、そのすべての面で傑出した存在であり、同時代に生きていることに感謝したい。ディランなどの強力メンツを差し置いて、今年のベストアクトになりそう。



さて我が阪神、色々あったけど結局棚ぼたで2位に。甲子園初のCS開催でもあり、今度の土曜が楽しみ。あと個人記録では、マートンの来日一年目での214安打(シーズン最多安打記録更新)は特筆すべき。それにしてもロッテ、連日スゴイすね〜。



以下、メモ的なレビューですが、よろしくどうぞ。

<ロック/ポップ>

Bingjiling_shadow Antony_thankyou Weezer_hurley
・BING JI LING/Shadow To Shine
・ANTONY & THE JOHNSONS/Thank You For Your Love
・WEEZER/Hurley

まずはトミー・ゲレロ人脈のマルチ・プレイヤー、ビン・ジ・リン。この人は今回初めて聴いたけど、レトロ感覚のロックン・ソウルでとてもカッコイイ(音的には、陽だまりソウル、サイケ・ロック、アシッド・フォーク、ジャズ・グルーヴなど多彩。中にはもろスタイル・カウンシルって曲も)。ドラムの音がめちゃ好み。近年出たブルー・アイド・ソウル系では出色の一枚。cool,warm & hipな快作。プリンスやトッド・ラングレンが好きならぜひ。

次はアントニー&ザ・ジョンソンズの5曲入りマキシ・シングル。タイトル曲が高揚感・疾走感あり素晴らしい。間もなく出るアルバム"Swanlights"に期待が高まる。なお本EPにのみ、ディラン"Pressing On"やジョン・レノン"Imagine"のカバーを収録。

最後のウィーザーは、ジャケに惹かれ、久々に購入。ポップで泣きメロなロック、彼らの真骨頂。



<ソウル/ヒップホップ>

Mstaples_yanotalone Jlandroots_wakeup
・MAVIS STAPLES/You Are Not Alone
・JOHN LEGEND & THE ROOTS/Wake Up!

メイヴィス・ステイプルズ新譜は、ウィルコのジェフ・トゥイーディーがプロデュース。ランディ・ニューマン、アラン・トゥーサンなどのカバーもあり。濃密なアルバムでオススメ。ジャケもいい顔。

ジョン・レジェンドとルーツのコラボは、60〜70年代ソウルを中心としたカバー・アルバム。カーティス・メイフィールド、ダニー・ハザウェイ、マーヴィン・ゲイ、レス・マッキャンなどを取り上げ、聴き物多し。カッコイイ!



<日本>

Kirinji_buoyancy Quruli_kotoba Ego_deadheat
・キリンジ/BUOYANCY
・くるり/言葉にならない、笑顔を見せてくれよ
・EGO-WRAPPIN'/ないものねだりのデッドヒート

キリンジ、前作「7」は彼ら流ポップ満載の傑作だったが、今作も素晴らしい。オススメ曲は何曲もあるが、とりわけ「都市鉱山」がスゴイ。もろトーキング・ヘッズ、時々PINK(日本のバンドの方)的な瞬間も。個人的には「温泉街のエトランジェ」の歌詞も妙にツボに入った。

くるり、シンプルなバンド・サウンドで、曲・歌・演奏、すべてが素晴らしい。レレレのレ、目玉のおやじ、あちちのち、温泉、麦茶など、ゆるい言葉が印象的。ゆるカッコイイ普段着ロックと言えるか。今年の日本では間違いなくベスト3に入るだろう傑作。

エゴ・ラッピンはあまり聴けてないけど、ヴァラエティに富んだ良作。ちなみにジャケがCARSチック(これとかこれとか)で、かなりギリギリのダサさ加減(笑)。



他に新譜ではNEIL YOUNG、BEN FOLDS、SUZANNE VEGAを、再発ではYMO、PENTANGLEを購入。まだじっくり聴けてないのもありますが、また機会をみてレビューしたいと思います。

これからも再発ものを中心に、色々出ますね(DYLAN、B.SPRINGSTEEN、BEATLES関連、RAY DAVIES…)。時間とお金が許せば、ゲットしたいところです。



http://bmr.jp/news/detail/0000009500.html

最後に、訃報。ソロモン・バークが急死したそうです…。享年70歳。

今日は60年代のベスト盤、ジョー・ヘンリーがプロデュースした"Don't Give Up On Me"などを聴いて追悼しています。またジュールズ・ホランドとの共演も個人的には外せないものでした(例えば、この映像)。

謹んで故人のご冥福をお祈りします。



かなり長くなりましたが、この辺で。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。