2013年ベストアルバム(コメント入り最終版)

こんにちは。寒い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。僕は年末年始ちょっと風邪気味で体調あまり良くなかったですね(今はもうだいぶ良くなりました)。これから冬本番に向かいますし、くれぐれもご自愛ください。

大晦日に取り急ぎコメントなしでアップした年間ベストアルバムですが、体調がそんな感じでしたので正月休みに更新できず、すみませんでした。さらに年末年始はずっと大滝詠一氏の追悼モードでしたし…。少し遅れましたが、今日はコメント入り版をお届けします。では、よろしくどうぞ。



☆ベストアルバム

Jmonae_elady  Habate _yadelal  Jupiterokwess_hu
Masboppers_sb  Abeba_d  Dumpstaphunk
Jh6_minute  Mgaray_asado  Ovoadora_fv  Stromae_racine

1.JANELLE MONAE/The Electric Lady
2.HAMELMAL ABATE/Yadelal
3.JUPITER & OKWESS INTERNATIONAL/Hotel Univers
4.吾妻光良&ザ・スウィンギン・バッパーズ/シニア・バカナルズ
5.ABEBA DESALEGN/Yelehubetim
6.DUMPSTAPHUNK/Dirty Word
7.THE JAMES HUNTER SIX/Minute By Minute (LP)
8.MININO GARAY Y LOS TAMBORES DEL SUR/Asado
9.ORQUESTRA VOADORA/Ferro Velho
10.STROMAE/Racine Carree

<コメント>
旧譜は相変わらず歌謡曲の7インチ中心に聴いていたが、新譜は例年に比べワールドミュージックとソウル/ファンクをよく聴き込んだ。特に夏〜秋以降に購入した盤が印象に残り、それでほぼベストテンを占める結果になった。ちなみにLPで購入した(7)以外は、すべてCD。

■ワールドミュージック
(2)(3)(5)(8)(9)(10)と久々に6枚ものアルバムがランクイン。引っかかりのあった傑作・充実作が他ジャンルよりも多かった。特に(2)(5)のエチオピア女性陣は歌・サウンドともに素晴らしく愛聴盤に。今回聴き込み不足で外したがアスター・アウェケの新譜も良かった(2014年ベスト候補?)。エチオピアはまだまだ面白い人がたくさんいそうなので、今後楽しみ。個人的に掘り下げていきたいところ。
コンゴ・ファンクの(3)、豊かな音楽性が魅力のアルゼンチンごった煮楽団(パリと行き来するパーカッショニストがリーダー)の(8)、ブラジル産ブラバンの(9)、フレンチ・エレ・ポップの(10)など刺激的な出会いが結構あり、世界には面白い人たちがたくさんいることを再認識した。他にまだしっかり聴けてないCDもあり、それは年初のお楽しみとしたい(気が向けばレビューもアップします)。ランク外となったがアジアやアラブにも好盤があったし、ワールドミュージック関連は今年も面白いことになりそうな予感。なおランクインした6枚はすべてエル・スール・レコーズで購入(今年もよろしくお願いします!)。

■ソウル/R&B/ファンク
日頃から熱心に聴いてるわけじゃないが、自分の波長と合った感じで、繰り返し聴けるものが多かったように思う。(1)は最新型R&Bというよりも、ロックやヨーロッパ映画音楽もぶち込んだハイブリッド・ポップの位置づけ。内容の良さは言うまでもないが、フルアルバム2枚目にしてようやく日本盤が出たのも嬉しかった(傑作1stは日本盤未発売のまま)。重量級ニューオリンズ・ファンクの(6)、パブロックテイストのUKソウル(7)(チェスレーベルの匂いもする好盤)など、高レベル盤に当たる確率が高かった。

■ロック/ポップス
珍しくランクイン作がなかったのに今更驚いた(前述(7)はこちらでもOKかもしれないが)。ただベテラン・ロック勢の佳作はそれなりにあり、特にポール・マッカートニー、エルヴィス・コステロ&ザ・ルーツらのイギリス勢が印象に残った。また購入時期が年末になってしまったので外したが、ポール・キャラックの新譜は内容が非常に良く、愛聴した(あまり日本では話題にならないのが残念)。次点としてぜひ挙げておきたい。

■日本人関連
毎年多くのアルバムがランクイン(もしくは別枠で10枚選出)するのだが、今回は(4)しかランクインせず。個人的にはちょっと面白いことになった。年を取るごとに味わいが増していく吾妻さん(たぶんこれからずっと好きでいるんだろうな)の他には、残念ながらベストテンに入れるほど愛聴したアルバムがなかった。(((さらうんど)))、一十三十一などは優れたシティポップだったが、キラキラした音が僕の気分にたまたまマッチしなかった。
僕の周辺では(Twitterなどの情報も含め)若手歌手・バンドを中心に割と盛り上がっていたような気もするが、僕自身のアンテナにはあまり引っかかってこなかった。理由はよく分からないが、自分のアンテナの向きが違う方向を向いていたのかもしれないし、自分の好みがまた変わりつつあることの兆しなのかもしれない。いずれにしても小手先で作ってみた類いのものではなく、幹がぶっといのを聴きたいなと。今年期待したいのはマンタ・レイ・バレエのフルアルバム。待望のデビュー・アルバムが、もうすぐ出るはず(だよね?)。



上記に載せたものも含め、次点的なものを挙げておきます。ご参考まで。

・PAUL CARRACK/Rain Or Shine
・PAUL McCARTNEY/NEW
・ELVIS COSTELLO & THE ROOTS/Wise Up Ghost
・TROMBONE SHORTY/Say That To Say This
・LORD MOUSE & THE KALYPSO KATZ/Go Calypsonian (LP)
・MOUSSU T E LEI JOVENTS/Artemis
・BOOM PAM/Manara & Summer Singles
・THE SOUL OF MAGNOLIA/Same
・LOS AMIGOS INVISIBLES/Repeat After Me
・(((さらうんど)))/New Age
・一十三十一/Surfbank Social Club
・冗談伯爵/ city line/bird man/雨あがり (CD-R Single)
・ASTER AWEKE/Ewedihalehu(→2014年候補?)



☆ベスト歌謡曲(シングル)

Nakanoaya_hotel  Amano_siosai

・なかの綾/ホテル(B面:ラヴ・イズ・オーヴァー) (7inch)
・天野春子(小泉今日子)/潮騒のメモリー (CD)

<コメント>
歌謡曲や80年代アイドルポップがマニア以外にも久しぶりに脚光を浴びた年だった。もちろん「あまちゃん」特大ヒットの影響が大きく、関連CDも出たり色々盛り上がった。小泉今日子と薬師丸ひろ子が年末の紅白で共演するなんて誰も想像できなかったし(上掲シングルはストレートな名曲)、これぞ昔の歌謡曲が持っていた正統派「お茶の間感」だと膝を打った。なかの綾はそれとは別のところにある「お水感」が魅力的だった(さすがは現役ホステス)。このシングルはサウンドの良さも相まって、両面とも何度も聴ける逸品だった。

きゃりーぱみゅぱみゅ、Perfume、ももクロ、AKB関連など、楽曲クオリティの高いアイドルもいるんだろうなとは思いつつ、どれも買わずじまい。世の中の過度なサウンド志向に対して、無意識のうちにどこか「歌」を求めてるからなのか?と思ったり(もちろん自分自身もサウンド志向なのは認めつつ)。職業作詞家・作曲家・編曲家チームがしっかり練って作った歌を聴きたいという欲求が自分のなかで高まっていて、往年の歌謡曲にあった輝きの源泉はやはりそこにあったんだろうと思うこと多し。そういうことにも関連して、個人的には『ラグジュアリー歌謡』が出たのも2013年の大きなトピックだった(ブログ関連記事)。



あと補足的につらつらと。

☆ベスト・ライヴ
・PAUL McCARTNEY @京セラドーム大阪(11/12)
(次点)MOUSSU T E LEI JOVENTS @心斎橋Conpass(9/27)
(別枠)国境の南マスター還暦祝ライヴ @渋谷gee-ge(10/19)

☆ベスト・アート(展覧会)
・「アンドレアス・グルスキー展」@国立新美術館
(次点:観た日順)
「マリオ・ジャコメッリ写真展」@東京都写真美術館
「ボストン美術館 日本美術の至宝」@大阪市立美術館
「北魏 石造仏教彫刻の展開」@大阪市立美術館

ベスト・ライヴは文句なしにポール!水も飲まずに歌って弾いて笑わせて最高にハッピーだった3時間。御年71歳とは思えない超人ぶり。また絶対来日してほしい。別枠で挙げたが、ポレポレバンドの再結成が個人的には本当に嬉しかった(アマチュアバンド最高峰)。マスター、今後ともよろしくお願いします。

あとベスト・ブックを選ぼうとしたが、選べるほど新刊を読めてないので見送り。新刊ではないが印象に残った本として、『ちょっとピンぼけ』 (ロバート・キャパ)を挙げておく。昨年が生誕100周年だったキャパだが、日本ではさほど話題にならなかったのが残念。この本はエンターテインメント性に富んで、とにかく面白い。写真や現代史に興味のある人はぜひ。

残念ながら、2013年も多くの方が亡くなった。島倉千代子さん、岩谷時子さん、J.J.CALEなど、、。特にLOU REEDが亡くなったのには非常にショックを受け、しばらく彼の音楽ばかり聴いて過ごしていた。そして言うまでもなく、年末ギリギリに飛び込んできた大滝詠一さんの訃報、、。これには言葉を失った。謹んで故人のご冥福をお祈りします。どうぞ安らかに。



ということで、長文に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。気が向けば再発・発掘盤のオススメもアップできればと思います。

今年もいい音楽にたくさん出会いたいですね。そのためにはできるだけ動き回って、現場(ライヴ会場やレコ屋など)に足を運ぼうと思ってます。また自分の主催イベントもいくつか新たな展開を考えてますので、お楽しみに。本ブログももう少し更新頻度を増やしていきたいと思ってますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。


2013年ベストアルバム

あと数時間で2013年も終わろうとしています。今年は世間的にも個人的にも激動の年でしたが、皆さんにとってはどんな年だったでしょうか?

一年の終わりの日に、大滝詠一氏の訃報(こちら)が流れてきて、ショックを受けています。昼から色んな事に手が付けられないままです…。心よりご冥福をお祈りいたします。どうぞ安らかに。本当にありがとうございました。



気を取り直していきます。大晦日の今日は一年の締めくくりとして、恒例の年間ベストアルバムをお届けします(取り急ぎコメントなしで。コメント入りversionは年明けにアップ予定)。旧譜は相変わらず歌謡曲の7インチ中心に聴いてましたが、新譜は例年に比べワールドミュージックとソウル/ファンクをよく聴き込みました。ベストテンにもそれがしっかり反映されていると思います。では、よろしくどうぞ。

<追記:コメント入り最終版アップしました→こちら!



☆ベストアルバム

Jmonae_elady  Habate _yadelal  Jupiterokwess_hu
Masboppers_sb  Abeba_d  Dumpstaphunk
Jh6_minute  Mgaray_asado  Ovoadora_fv  Stromae_racine

1.JANELLE MONAE/The Electric Lady
2.HAMELMAL ABATE/Yadelal
3.JUPITER & OKWESS INTERNATIONAL/Hotel Univers
4.吾妻光良&ザ・スウィンギン・バッパーズ/シニア・バカナルズ
5.ABEBA DESALEGN/Yelehubetim
6.DUMPSTAPHUNK/Dirty Word
7.THE JAMES HUNTER SIX/Minute By Minute (LP)
8.MININO GARAY Y LOS TAMBORES DEL SUR/Asado
9.ORQUESTRA VOADORA/Ferro Velho
10.STROMAE/Racine Carree



☆ベスト歌謡曲(シングル)

Nakanoaya_hotel  Amano_siosai

・なかの綾/ホテル(B面:ラヴ・イズ・オーヴァー) (7inch)
・天野春子(小泉今日子)/潮騒のメモリー (CD)



以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。

さて、今年も拙ブログをご愛顧いただき、誠にありがとうございました。来年こそ、もう少し更新頻度を増やしていきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

では皆さま、よいお年をお迎えください。


ザ・ピーナッツ 伊藤エミさん、逝去

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120627-00000598-san-ent

「恋のバカンス」や「恋のフーガ」のヒット曲で知られる双子の歌手「ザ・ピーナッツ」の姉、伊藤エミさんが15日に亡くなったことが27日、分かったとのこと。享年71歳。
(Twitterではつぶやいてましたが、こちらでは遅くなりました)

歌謡曲にどっぷりハマり出したこの1,2年というもの、ザ・ピーナッツの素晴らしさや先進性に感激したこと数知れず。いまだ毎日のように何か音源を聴いているだけに、今回の訃報は本当にショックで、とても寂しいです。

もちろんレコードだけでなく、TV番組や映画への出演など、当時のその人気たるや凄まじいものがあったと思われます(まさにメディアミックス型の大スター)。そしてまた、引退して30年以上経った今でも色あせないインパクト・影響力に感服する次第です。

また改めて特集できればと思いますが、ひとまず追悼のため1曲。名曲多すぎるため、名曲のレアversionを。しかし、すべてにおいて素晴らしすぎる!

謹んで故人のご冥福をお祈りします。

 
「ウナ・セラ・ディ東京」with ブルーコメッツ ジャニーズ

それにしても、また最近、本当に色々な方が続けて亡くなりますね(地井武男さん、小野ヤスシさん…)。寂しい限りです。


尾崎紀世彦さん、逝去

http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20120602-961024.html
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2012/06/02/kiji/K20120602003376050.html

歌手の尾崎紀世彦さんが、5月31日、がんのため東京都内の病院で亡くなりました。享年69歳。もうあのダイナミックな歌が聞けないとは、本当に残念です(このところ色々な方が立て続けに亡くなり、寂しい限りです……)。

昨日夜以降、レコードを聴いたり、TVニュースやネットで様々な映像を見たりしましたが、やはりこの曲で追悼したいです。日本歌謡曲史上に燦然と輝く名曲「また逢う日まで」(作詞:阿久悠、作編曲:筒美京平・'71年)。

Kiyo_mataau
■尾崎紀世彦/また逢う日まで

YouTubeリンク:
・レコード→こちら
・歌謡祭→こちら
・テンポ速→こちら

今まで何十回、いや何百回聴いたか分かりませんが、いつ聴いても心が震えます。'71年リアルタイムだったかは定かじゃないですが、子ども心に「この歌好き!」と思った歌のひとつ(他には郷ひろみ「男の子女の子」、山本リンダ「狙いうち」がインパクト大でした)。まさにmy歌謡曲好きの原点。ちなみにこの曲はボ・ガンボスのライヴ・カバー版も大好きでした(どんとのソロversionのみYouTubeにあり)。

「また逢う日まで」が突出しすぎてるのは否めませんが、他にも「さよならをもう一度」「ふたりは若かった」「My Better Life」「サマー・ラブ」など、キーヨにはいい歌がたくさんありますので、機会があればぜひ聴いてみてください。

謹んでご冥福をお祈りします。


たとえば、こんなレコード(最近の10枚)

こんばんは。ちょっとご無沙汰してますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

なかなかタイミング合わず、更新できずすみません。ネタは色々あるんで、また順次アップしていきたいと思います。



さて今回は、最近よく聴いている盤や新譜・再発のオススメをまとめて10枚ピックアップ(以前こちらで書いたのを若干改題)。ベスト10という感じではなく、あくまで雑記帳的なものとして、ゆるりとお楽しみいただければ幸いです(ちょっと分量多いですが)。では、よろしくどうぞ。



<リヴォン・ヘルム追悼>

http://www.levonhelm.com/

リヴォン・ヘルムが亡くなったという報せを聞いてからもう1ヶ月以上経つのに、相変わらず喪失感が消えないままでいる。訃報を聞いた直後よりも、むしろ今の方がその存在の大きさをひしひしと感じている状態かもしれない。

ザ・バンド(もちろん彼の声とドラムという宝を有していた最高の楽団)なくしては、僕がここまで音楽好きになることはなかったと断言できるため、彼のことを書こうとすると、とても冷静ではいられない。また、自分のつたない文章では彼に受けた恩恵を伝えきれないのが、とてももどかしい。

Theband_roages Levonhelm_ramble
■THE BAND/Rock Of Ages
■LEVON HELM/Ramble At The Ryman

そんなわけで、あまり余計なコメントはつけないでおこう。上記はこのところよく聴いている、最高としか言いようのないライヴ盤2枚。改めて、ご冥福をお祈りします。安らかに。



<ドナルド・ダック・ダン追悼>

http://duckdunn.com/

リヴォン・ヘルム訃報の悲しみも癒えないうちに飛び込んできた、ドナルド・ダック・ダン、東京で亡くなるというニュース。これもショックだった。ブルーノート東京での公演を終え、帰国する日の朝に亡くなったらしい…。R.I.P.

Levonhelm_rcoas Levon_2nd
■LEVON HELM & RCO ALL-STARS/Same
■LEVON HELM/Same

ということで、ドナルド・ダック・ダンが参加しているリヴォン・ヘルムのアルバム(後者はプロデュース)を聴きながら二人同時に追悼。

Staxdvd  Miamisound
■リスペクト・ユアセルフ〜スタックス・ストーリー(DVD)
■V.A./Miami Sound: Rare Funk & Soul From Miami, Florida 1967-1974

BOOKER T. & THE MG'S、オーティス・レディングは当然として、他にもスタックス関連の映像を見て追悼したり。またスタックスから派生して、昔買ったソウル系のコ ンピを聴き直したりも。久々にソウル/ファンク系をまとめて聴いたけど、やっぱ基本やね。

その後、ドナ・サマーやチャック・ブラウンも亡くなったというニュースが。。本当に立て続けでビックリです。R.I.P.



<新譜・再発関連>

Cking_demos Rwainwright_ootg Yogakuhit_198384
■CAROLE KING/The Legendary Demos
■RUFUS WAINWRIGHT/Out Of The Game
■V.A./僕たちの洋楽ヒット DELUXE Vol.7 : 1983-84

3枚まとめて。まずはキャロル・キングのデモ録音集。飽きのこない「いい歌」が、自分のすぐそばで産まれたような、そんな親密さが大きな魅力。シンプルかつ極上。音楽を聴く幸せに浸れる。一生聴けるお宝ものとして激オススメ。今年の再発盤上位ランク入り確定。

次はパパになった(!)というルーファス・ウェインライトの新譜。過去最高級にポップで、眩しいくらいにキラキラしてる。ただ、亡き母(ケイト・マクギャリグル)に捧げられたラスト曲では荘厳に聴かせる。彼のように真に才能ある素晴らしいアーティストがもっと売れて欲しいんだけどなぁ。またライヴが見たい。

最後はコンピ盤。10年ほど前にリリースされた『僕たちの洋楽ヒット』のリニューアル版だそうな。個人的にはやっぱリアルタイムで洋楽ヒットチャートを追いかけてた80年代前半あたりがツボ(曲名はこちら参照。同世代の方々、どうです?欲しくなったでしょ)。カルチャー・クラブ、ワム!などの世界的大ヒット曲が並ぶ中、こんなにイイ曲だったっけ?とハッとしたのが、ジョン・オバニオンの「里見八犬伝」(YouTubeリンクはこちら)。これは嬉しい掘り出し物だった。機会をみて他の年代もチェックしようっと。



Microstar_lp
■マイクロスター/マイクロスター・アルバム

そしてオーラス10枚目は最近入手したこれ。CDは4年前に発売済みだけど、待ちに待ったアナログ盤がついにリリース!とにかく最高級のポップ・アルバム。ターンテーブルに乗せると、魔法のような音楽が溢れだし、気づくと2度3度と繰り返し聴いてしまうのです(本盤を早めに入手されたナカレコ2号店さんに「何回も続けて聴いちゃいますよ!」と言われてたんですが、ホントにその通りでした)。30分台という長さもグッド。

音はもちろん、アートワークおよびジャケットの作りもよく、アナログを所有する喜びに満たされる素晴らしいアルバム。無理やり今年のベストアルバムにランクインさせたいくらいッス(笑)。ソフトロック、ロジャー・ニコルズ、バカラック、フィル・スペクター、オールディーズ、ガールポップ、渋谷系。これらの言葉に思わず反応した方、ぜひお買い求めください。オススメ!

※アナログ盤は限定プレスにつき、買い逃しなきよう、くれぐれもご注意のほどを。

http://www.mentalsketch.com/microstar/



ということで、長文失礼しました。最近更新できてなかったもんで、つい長くなってしまいました。今後はもうちょっと早めに更新できればと思います。

さて次回、また歌謡曲レビューをガツンといきますよ〜。お楽しみに!

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。


ビースティ・ボーイズのMCA、逝去

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120505-00000360-bark-musi
http://www.cnn.co.jp/showbiz/30006474.html

ビースティ・ボーイズのMCAこと、アダム・ヤウク(ヨーク)氏が亡くなった。3年に及ぶ癌との闘病の末。享年47歳。

音楽的な部分はもちろん、趣味趣向、生活スタイル的にも間違いなく大きな影響を受けた。自分の根っこに深く染み込みすぎて、どこまでがそうで、どこからがそうでないのか分からないくらい。

しかし、ホントに若すぎるよなぁ…。横浜アリーナ、チベタン・フリーダム・コンサートで生体験できたのが忘れられない。

心からご冥福をお祈りします。RIP...

http://beastieboys.com/

(追記:'12.5.19)彼の名字を「ヤウク」とする記事が多いため、元々記載していた「ヨーク」と併記しました。


[CD] 寒露のオススメ(ロック/ソウル編)

前回「もう少しペースアップしていきます」と書いたのに、もう10月も半ば(苦笑)。Twitterの方に書いてるとなかなかこっちまで手が回らないのが正直なところ。どう使い分けるかなぁ。



先日はMANU CHAO(10/5)、RUFUS WAINWRIGHT(10/8)のライヴに行ってきた(tweet済み)。同じ週の平日にライヴへ行くなんてかなり久々かも?まぁどちらも外せないミュージシャンなもんで。

ともに堪能したが、ピアノ弾き語り公演のルーファスは特に素晴らしかった(セットリストはこちら)。シンガー、ピアニスト、ソングライター、パフォーマー、そのすべての面で傑出した存在であり、同時代に生きていることに感謝したい。ディランなどの強力メンツを差し置いて、今年のベストアクトになりそう。



さて我が阪神、色々あったけど結局棚ぼたで2位に。甲子園初のCS開催でもあり、今度の土曜が楽しみ。あと個人記録では、マートンの来日一年目での214安打(シーズン最多安打記録更新)は特筆すべき。それにしてもロッテ、連日スゴイすね〜。



以下、メモ的なレビューですが、よろしくどうぞ。

<ロック/ポップ>

Bingjiling_shadow Antony_thankyou Weezer_hurley
・BING JI LING/Shadow To Shine
・ANTONY & THE JOHNSONS/Thank You For Your Love
・WEEZER/Hurley

まずはトミー・ゲレロ人脈のマルチ・プレイヤー、ビン・ジ・リン。この人は今回初めて聴いたけど、レトロ感覚のロックン・ソウルでとてもカッコイイ(音的には、陽だまりソウル、サイケ・ロック、アシッド・フォーク、ジャズ・グルーヴなど多彩。中にはもろスタイル・カウンシルって曲も)。ドラムの音がめちゃ好み。近年出たブルー・アイド・ソウル系では出色の一枚。cool,warm & hipな快作。プリンスやトッド・ラングレンが好きならぜひ。

次はアントニー&ザ・ジョンソンズの5曲入りマキシ・シングル。タイトル曲が高揚感・疾走感あり素晴らしい。間もなく出るアルバム"Swanlights"に期待が高まる。なお本EPにのみ、ディラン"Pressing On"やジョン・レノン"Imagine"のカバーを収録。

最後のウィーザーは、ジャケに惹かれ、久々に購入。ポップで泣きメロなロック、彼らの真骨頂。



<ソウル/ヒップホップ>

Mstaples_yanotalone Jlandroots_wakeup
・MAVIS STAPLES/You Are Not Alone
・JOHN LEGEND & THE ROOTS/Wake Up!

メイヴィス・ステイプルズ新譜は、ウィルコのジェフ・トゥイーディーがプロデュース。ランディ・ニューマン、アラン・トゥーサンなどのカバーもあり。濃密なアルバムでオススメ。ジャケもいい顔。

ジョン・レジェンドとルーツのコラボは、60〜70年代ソウルを中心としたカバー・アルバム。カーティス・メイフィールド、ダニー・ハザウェイ、マーヴィン・ゲイ、レス・マッキャンなどを取り上げ、聴き物多し。カッコイイ!



<日本>

Kirinji_buoyancy Quruli_kotoba Ego_deadheat
・キリンジ/BUOYANCY
・くるり/言葉にならない、笑顔を見せてくれよ
・EGO-WRAPPIN'/ないものねだりのデッドヒート

キリンジ、前作「7」は彼ら流ポップ満載の傑作だったが、今作も素晴らしい。オススメ曲は何曲もあるが、とりわけ「都市鉱山」がスゴイ。もろトーキング・ヘッズ、時々PINK(日本のバンドの方)的な瞬間も。個人的には「温泉街のエトランジェ」の歌詞も妙にツボに入った。

くるり、シンプルなバンド・サウンドで、曲・歌・演奏、すべてが素晴らしい。レレレのレ、目玉のおやじ、あちちのち、温泉、麦茶など、ゆるい言葉が印象的。ゆるカッコイイ普段着ロックと言えるか。今年の日本では間違いなくベスト3に入るだろう傑作。

エゴ・ラッピンはあまり聴けてないけど、ヴァラエティに富んだ良作。ちなみにジャケがCARSチック(これとかこれとか)で、かなりギリギリのダサさ加減(笑)。



他に新譜ではNEIL YOUNG、BEN FOLDS、SUZANNE VEGAを、再発ではYMO、PENTANGLEを購入。まだじっくり聴けてないのもありますが、また機会をみてレビューしたいと思います。

これからも再発ものを中心に、色々出ますね(DYLAN、B.SPRINGSTEEN、BEATLES関連、RAY DAVIES…)。時間とお金が許せば、ゲットしたいところです。



http://bmr.jp/news/detail/0000009500.html

最後に、訃報。ソロモン・バークが急死したそうです…。享年70歳。

今日は60年代のベスト盤、ジョー・ヘンリーがプロデュースした"Don't Give Up On Me"などを聴いて追悼しています。またジュールズ・ホランドとの共演も個人的には外せないものでした(例えば、この映像)。

謹んで故人のご冥福をお祈りします。



かなり長くなりましたが、この辺で。

以上、皆さまの音楽生活の参考になれば幸いです。では、また。


谷啓さん、逝去

http://mainichi.jp/select/today/news/20100912k0000m040004000c.html?link_id=RAH03

昨日、谷啓さんが亡くなりました。享年78歳。死因は脳挫傷。

日本のエンターテインメント界に偉大な足跡を残した方が、また一人いなくなりました…。本当に寂しいです。これで存命中のクレージーキャッツ・メンバーは、犬塚弘さんと桜井センリさんの2名になってしまいました。

謹んで故人のご冥福をお祈りします。

STEVE JORDAN、死去

うわぁ…。

http://www.mysanantonio.com/entertainment/Accordion_legend_Esteban_Jordan_dies_100675064.html

http://texmexstrikesagain.blog.so-net.ne.jp/2010-08-15


http://www.myspace.com/estebanjordan

テックス・メックス好きにはお馴染み、アコーディオン界のジミヘンの異名を取るスティーヴ・ジョーダン(Esteban "Steve" Jordan)が肝臓がんによる合併症のため、8/13に亡くなったそうです。享年71歳。

最近あまり名前を聞かなくなり寂しいなぁと思っていたのですが、かねてから闘病中だったようです。

奇しくも先日再発されたCDを紹介しようとしていた矢先の出来事で、とてもショックです(追悼記事などが続いて、なかなかアップできなかったんですが…)。以下、予定していたレビューを載せておきます。



Stevejordan_ahorita  Stevejordan_tmloose
・STEVE JORDAN(ESTEBAN JORDAN)/Ahorita
・STEVE JORDAN/Turn Me Loose

スティーヴ・ジョーダン!これは奇跡の再発と言っても過言ではないでしょう(しかも'79年作と'86年作の2枚同時発売)。先日タワレコで見かけて、即購入。発売元のMUSIC CAMPさんにはホント感謝です。

http://www.m-camp.net/#SteveJordan

もちろん内容は文句なし。楽しく、ダンサブル、グルーヴィー、そしてメロウ。両方素晴らしいけど、最高傑作との呼び声高い後者が特にオススメ(とは言え、「君の瞳に恋してる」のポルカヴァージョンを収録した前者も外せない)。テックス・メックス、アコーディオン好きは何も考えずに買うべし。こういうのは廃盤の可能性が非常に高いため(出たばっかりなのにスミマセン・笑)、とにかくあるうちにゲットすべし。

8/28にはリリース・パーティーもあるようです。
http://barriogoldblog.m-camp.net/?eid=1407663



図らずも追悼盤のようになってしまいましたが、ともに色んな方に聴いてもらいたい逸品。これを機にぜひ他のも再発してもらいたいところです(亡くなってからというのは辛いですが…)。

謹んで故人のご冥福をお祈りします。

RICHIE HAYWARD、死去

http://tower.jp/article/news/68619

リトル・フィートのオリジナル・ドラマー、リッチー・ヘイワードが肝臓がんのため、8/12に亡くなったそうです。享年64歳。

がんの治療に専念するため、昨年からバンドを離れていたようですが(こちらの「バンド・メンバー」の項に各メンバーの在籍期間があります)、残念な結果になってしまいました。

フィートの名作"Sailin' Shoes"や"Dixie Chicken"、そして鈴木茂の傑作"BAND WAGON"といった彼の参加作を聴いて追悼しています。どれも本当にカッコイイです。

謹んで故人のご冥福をお祈りします。



ちょっと遅くなりましたが、もうひとつ残念な知らせ。

http://tower.jp/article/news/68431

ブーツィー・コリンズの実兄でファンクの名ギタリスト、フェルプス"キャットフィッシュ"コリンズが、がんのため8/6に亡くなったそうです。享年66歳。

ジェイムス・ブラウンのバックバンド時代には、誰もが知ってる"Get Up (I Feel Like Being A) Sex Machine"や"Super Bad"などでギターを弾き(超ファンキー)、JB'sを離れてからはパーラメント/ファンカデリック、ブーツィーズ・ラバー・バンドなどファンクの王道グループに在籍していました。

特にコリンズ兄弟在籍時のJBは、何度聴いてもホントにカッコイイです(ロング・ヴァージョンなど収録し、たっぷり楽しめるこちらをオススメしておきます)。最近「ソウル・パワー」でその勇姿を観ていただけに、一層残念でなりません。

謹んで故人のご冥福をお祈りします。



しかし最近、訃報が多いですね…。