「レコード惹句」とは、レコードジャケットの惹句(じゃっく:キャッチコピー、宣伝文句)を楽しむ新企画です。
主に80年代のシングル盤に書かれている惹句を取り上げ、当時のポップな言語感覚に驚いたり、「時代のことば」を再発見したりします。このあたりのことば、二回りしてかなり新鮮だと思うんですが、いかがでしょう?
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記念すべき第一回は今春急逝したプリンスへの追悼として。
プリンス「ビートに抱かれて」('84年リリース)
PRINCE/When Doves Cry
《惹句》
自然に腰がシェイクする。夜の謎が解けてくる。「この曲 ──── クセになる。」
マイケル・ジャクソンとタメを張る悪の貴公子PRINCE登場。B面「セヴンティーン・デイズ」はLP「パープル・レイン」未収録だ。
《コメント》
善と悪、陰と陽。マイケル・ジャクソンとプリンス、シンディ・ローパーとマドンナ、松田聖子と中森明菜(すべてソニー vs ワーナー)。そんな対極・対決を作り出すことが有効なプロモーションの一環だった時代の産物。「悪の貴公子」がズバリ、ハマってます。惹句・末尾の「だ」には、「だから買ってほしい!」という「だ」に込めた思い(宣伝マン最後の一押し)を感じます。
そもそも「ビートに抱かれて」という邦題自体もなかなかスゴイんですが、それについてはまた別の機会に・・・。
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〔お断り〕この企画はマニア向けの紹介(日本盤帯コレクションなど)を目指すものではありません。あくまで惹句を気軽に楽しむのがメインですので、その点ご了承ください。
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